国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター | JIRCAS

研究成果情報

国際農林水産業研究センターにおける研究成果のうち、成果が特に顕著で、広く利用を図ることが望ましいと考えられる成果を要約してご紹介しています。

各年度の国際農林水産業研究成果情報

  • 低い糖濃度の搾汁液からのエタノール生産におけるエネルギー収支の評価 (2015)

    糖濃度が低いオイルパーム廃棄木由来の濃縮搾汁液を発酵してエタノールを生産する際のエネルギー収支を評価すると、投入エネルギーよりも出力エネルギーが上回るのは、糖濃度が6.1%以上の時である。

  • オイルパーム廃棄木の搾汁残渣を効率的に分解する酵素の利用 (2015)

    糸状菌Penicillum rolfsiiから調製した糖化酵素液は、市販糖化酵素と比較して、オイルパーム廃棄木搾汁残渣の糖化反応時に高い温度安定性及び残渣に対して低い吸着性を示し、高い分解活性を有することから廃棄木搾汁残渣糖化用酵素として優れている。

  • インドネシアのパーム油企業が実施するCSR活動を促進する要因 (2015)

    インドネシアのパーム油企業が実施する企業の社会的責任(CSR)活動は、小規模農家に対する農地配分プログラムであるNESの実施により促進される。NESに対する政府支援の強化は、CSR活動の促進にも有効である。

  • セラヤ天然林では自殖種子の選択的排除が健全な他殖種子生産を維持している (2015)

    飛翔力の弱い昆虫によって花粉が散布されるフタバガキ樹種セラヤは、密度低下した択伐林では花粉が有効に散布されず自らの花粉で受精した不健全な種子が多産される。天然林ではこれらの種子を選択的に排除して、他個体の花粉を受精した健全な種子が生産されている。

  • タイ産の高い塩分耐性を持つ新規ジュズモ属緑藻によるウシエビの生産性向上 (2015)

    東南アジアで重要な養殖対象種であるウシエビとジュズモ属緑藻(未記載種)を混合養殖する技術を開発した。ジュズモ属緑藻はウシエビの排泄物や残餌から生じる栄養塩類を摂取し成長するとともにエビの餌となることから、混合養殖により生産性を向上させることができる。

  • ミャンマーの主要作物の生産・貿易情報 (2014)

    地図及びグラフにより、ミャンマーの主要作物の生産及び貿易関係統計データを示す。作付面積や単収、貿易量・額などの基礎データと共に、これらを基に推計した土地利用率や単収変化の生産量変化への寄与率、自給率、輸出率などを網羅的に示す。

  • 未利用バイオマスを活用したバイオガス発生装置の安定利用 (2014)

    農家用の小規模なバイオガス発生装置(BD)からのガスの発生量は、原料となる家畜の排せつ物の供給量の影響を受けるが、ホテイアオイなどの未利用バイオマスを補助的な原料として活用することで、BDの安定的な利用が可能となる。

  • 熱帯のイネ品種の遺伝的背景を持つ早朝開花性準同質遺伝子系統の育成 (2014)

    インド型品種IR64を遺伝的背景にイネ野生種Oryza officinalisに由来し第3染色体に座乗するQTL(qEMF3)を導入した準同質遺伝子系統IR64+qEMF3は、IR64に比べ熱帯での圃場条件では開花時刻が2時間早まり、熱帯での開花時高温不稔の軽減に向けた育種素材となる。

  • 熱帯地域のイネ主力23品種における高温感受性と開花時刻の比較 (2014)

    熱帯地域でのイネ主力23品種について開花時の高温感受性と開花時刻を比較すると、高温感受性には大きな品種間差がみられるが、開花時刻に関しては品種間に大きな差がなく、早朝開花性を有する品種は存在しない。

  • 気候変動下の世界の作物収量の長期予測 (2014)

    気候変動シナリオの下で、作物モデルを組み込んだ収量関数を用い、世界126カ国のコメ、小麦、トウモロコシ、大豆の収量の2050年までの予測を行う。低緯度地域での作物収量は、気候変動により低下する。収量予測値は、世界食料モデルで用いる。

  • トウモロコシとダイズの混作が乾燥ストレス軽減と生産性向上に寄与する (2014)

    モザンビーク北部の天水畑作地域において、現地に普及するトウモロコシ品種(Matuba) 2畝とダイズ品種(Olima) 3畝を交互に配置する混作体系を導入することにより、各作物を単作とするよりも生産性が15~49%向上し、その導入効果は乾燥ストレス条件下、もしくはトウモロコシへの窒素施肥量が少ない施肥条件下においてより大きくなる。

  • ガリー侵食の発生域を衛星データの画像解析によって抽出する (2014)

    フィリピン・ルソン島北部カガヤン川沿いの丘陵地帯において、近年顕著になったガリー侵食の発生実態の把握のため、高空間分解能衛星データの画像解析によりガリー発生域を抽出する手法を開発する。衛星データの利用により、現地調査が行われない地域を含めた広域のガリー侵食の分布を迅速に把握する。

  • ソルゴレオンはソルガムの重要な生物的硝化抑制物質の一つである (2014)

    ソルゴレオンは、ソルガムが根から分泌する難水溶性の生物的硝化抑制物質である。ソルゴレオンの分泌量とソルガム根面の難水溶性物質画分の硝化抑制活性との間には高い相関があり、このことはソルゴレオンがこの画分の重要な硝化抑制物質であることを示している。

  • アフリカ稲作振興のための土壌肥沃度改善技術マニュアル (2014)

    サブサハラ・アフリカにおけるコメ生産の増大には、土壌肥沃度の改善が重要である。このマニュアルは、この地域の稲作に適用可能な在来資材を用いた土壌肥沃度改善技術を、ガーナの2地域を試験対象地として実証し、取りまとめたものである。

  • アフリカイネおよびアジアイネの遺伝子を判別するSNPマーカーセットの開発 (2014)

    アフリカイネ(Oryza glaberrima)とアジアイネ(O. sativa)の遺伝子を判別する一塩基多型(SNPs)は、従来のSSRマーカーと比較して多型を示すマーカーが多く、大規模集団からの個体選抜も効率的に行えることから、アフリカイネ遺伝資源利用の効率化を図ることが出来る。

  • 乾燥・低温ストレス環境下におけるイネの代謝関連遺伝子の転写制御の重要性 (2014)

    乾燥・低温ストレス環境下のイネにおける単糖の蓄積量の増加には、デンプン分解、スクロース代謝、グリオキシル酸回路等の酵素遺伝子の転写制御が関与していることが示唆される。また、植物ホルモンであるアブシシン酸量の増加とサイトカイニン量の減少においても、それぞれの生合成に関与する酵素遺伝子の転写制御が関与していることが示唆される。

  • 4種類のAREB/ABFは3種類のSnRK2の下流で乾燥ストレス耐性を制御する (2014)

    AREB/ABF型転写因子は、陸上植物に広く保存されており、乾燥ストレス応答を制御する鍵因子である。シロイヌナズナの3種類のSnRK2タンパク質リン酸化酵素の下流で機能する4種類のAREB/ABF型転写因子は乾燥ストレス耐性の向上において主要な役割を果たしている。

  • ドリアン‘モントン’は開花期の低夜温で受精が抑制され着果不良になる (2014)

    ‘モントン’においては、開花期の夜温が15°Cでは著しい落果(花)を生じるが、25°Cでは受粉28日後も約30%の着果率を維持する。夜温が15°Cに低下すると、花粉管は伸長するが、胚珠の発達が阻害され受精しない。‘モントン’では、夜間温度が15°Cでは受精が抑制され落果(花)する。

  • Oryza(イネ)属の栽培化以前に起きたPup1遺伝子座の変異 (2014)

    アジアイネ(Oryza sativa)及びその近縁野生種(O. rufipogon、O. nivara)、並びにアフリカイネ(O. glaberrima)及びその近縁野生種(O. barthii)におけるリン酸欠乏耐性遺伝子座Pup1内に同定された候補遺伝子PSTOL1や他の遺伝子には共通した変異がある。

  • インド型イネの遺伝的背景で広い窒素栄養濃度域で効率良く根を伸長させるQTL (2014)

    インド型イネ品種IR64の遺伝的背景をもつ染色体挿入系統YTH183は根の伸長に関する量的形質遺伝子座(QTL)qRL6.4-YP5を有する。qRL6.4-YP5をIR64の遺伝的背景に導入した準同質遺伝子系統は、qRL6.4-YP5が導入されたことにより窒素栄養濃度の変化に良く対応して総根長が大きくなる。