研究成果情報
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国際農林水産業研究センターにおける研究成果のうち、成果が特に顕著で、広く利用を図ることが望ましいと考えられる成果を要約してご紹介しています。
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- タイにおけるBradyrhizobium属根粒菌の遺伝的多様性(1993)
これまで分類が困難とされていたBradyrhizobium属の根粒菌をRFLP(制限酵素断片長の多型)分析により、区分することに成功した。リョクトウの場合は主要な3つに、さらにダイズを合わせて分析すると8つのクラスターに仕分けることができ、温帯と熱帯の根粒菌には大きな相違があることを明らかにした。
- 乾燥地土壌の生成機構と特性の解明(1993)
トルファン乾燥地土壌は一般に生成初期段階にある。有機物含量は低く,陽イオンが多いことが特徴である。土壌生成には地形が強く関与している。乾燥気候のため土壌中に水は上方に移動し,表面に塩類を集積する。とくに地下水位の高いところでは容易に塩類が集積する。
- タイにおけるトウガラシ及びウリ科野菜ウイルス病の実態解明と耕種的防除法の開発(1993)
タイのトウガラシとウリ科野菜に発生する重要ウイルス病の種類 (チリヴェイナルモットル、キュウリモザイク、パパイヤ輪紋、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス)と性質を明らかにし、抵抗性品種のスクリーニングとともに、スキムミルク及びシルバーマルチ等を用いての耕種的防除法の開発を行った。
- 熱帯反すう家畜ルーメン内の繊維分解菌の検索とその特性(1993)
マレイシアの水牛とケダーケランタン牛のルーメン内より繊維分解菌、ファイブロバクター サクシノジェネス、ルミノコッカス アルブス、ルミノコッカス フラヴェファシエンスを分離した。菌の繊維分解能は水牛由来株の方がケダーケランタン牛由来株よりも強力で、高頻度の継代培養で高まり、 菌株の保存は摂氏4度で1カ月可能であった。
- 新種の実験動物としての世界最小反すう動物マメジカの室内繁殖(1993)
マメジカ(Lesser mouse deer、Tragulus javanicus)の室内繁殖はこれまで色々な所で試みられてきたが、成功していない。我々は実験動物用小型ケージの使用、取扱い、飼料などを注意することによって訓化・繁殖することに成功した。マメジカの実験動物としての有用性が明らかになった。
- 糯小麦育成を可能とするWxタンパク質を欠失した変異体の発見(1993)
アミロース合成に関係するWxタンパク質の欠失性を世界の小麦遺伝資源を用いて明らかにした。新しく発見された欠失変異体は、糯小麦育成を可能にした。