研究成果情報

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国際農林水産業研究センターにおける研究成果のうち、成果が特に顕著で、広く利用を図ることが望ましいと考えられる成果を要約してご紹介しています。
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  • 熱帯林伐採後の森林劣化要因の解明(1995)

    東南アジア熱帯降雨林は択伐ー天然更新による持続的利用が期待されているが伐採後の有用雅樹成長・増殖が悪い例が多く森林劣化が著しい。伐採後の競合植物による環境劣化、不適な伐採方法土壌撹乱などが雅樹の消失、定着・成長阻害原因であることを解明した。

  • フタバガキ科樹木の環境適応性の解明(1995)

    東南アジア降雨林の優占樹種、フタバガキ幼樹の直達光下での枯損原因は、樹体内の通水機能が低く、蒸散量調節のため日中気孔閉鎖し、光合成能が極端に低下することによることを解明した。

  • パインアップル畑における赤黄色土侵食の発生実態と軽減対策(1995)

    パインアップル畑では、作業道路に沿って斜面下方に向かって土壌浸食が起きていることを明らかにした。その軽減対策として、耕起直後より畑面にピジョンピーを、斜面の下端にウィーピング・ラブグラスを栽培したのち、ピジョンピーを刈り倒して、パインアップルを不耕起定植する方法を組み立てた。

  • 露地設置型省エネルギー養液栽培装置の開発(1995)

    塩類の集積土壌やpH土壌に代表される不良環境土壌など作物の栽培には不適な地域で、路地に設置電力不用養液管理を行わずに栽培できる養液栽培装置を開発した。

  • 中央アジア地域の農林水産業特性及び研究技術動向(1994)

    国際農林水産業研究センターの新たな対象地域として拡大した中央アジアの農林水産業及びその研究技術動向を緊急に調査し、農畜水産業特性重要研究課題を摘出するとともに、今後の共同研究の可能性を明らかにした。

  • リモートセンシングデータを用いた土壌侵食現象の解析手法の開発(1994)

    衛生リモートセンシングデータを用いて,植生活動の時間的変化から広域を対象とした地域分類を行う手法及び地表面の地形・被覆の状態から土壌侵食の顕著な地域の土地劣化現象を解析する手法を検討し,有効な算定アルゴリズムを示すことができた。

  • 施肥時期がキマメ-ソルガム間作体系の生産性及び窒素利用効率に及ぼす影響(1994)

    半乾燥熱帯に広く分布する肥沃度の低いアルフィソル土壌において広く実践されているキマメソルガムの間作体系では、窒素の施肥を一か月程度遅らせることにより、肥料窒素の利用効率を高め、生物的生産効率を向上させることが可能である。

  • 熱帯における水稲の湛水土壌中直播技術の開発(1994)

    遺伝資源の利用栽培技術の改良により、催芽種子を直接嫌気的な湛水土壌中に播種する技術を創出し、苗立ちを安定化させると同時に倒伏雑草害を軽減させる技術を熱帯において開発した。

  • ブランコヤドリバエの人工飼育法の開発(1994)

    生物的防除手段として有用視されているヤドリバエ類の簡易大量累代飼育法の確率を目的として、ブランコヤドリバエを用い、卵期から幼虫期まで人工飼料による飼育法の開発を行った。

  • 熱帯における野菜の重要害虫コナガの発生生態(1994)

    タイ中部の灌漑地帯のアブラナ科野菜ほ場では、コナガは雨季、乾季ともに高い増殖ポテンシアルを有し、高密度で発生していることを示した。また、コナガの体型は小型で、その年較差がほとんど無いことを明らかにした。

  • スリランカの連珠溜池灌漑システムにおける水収支の解明とモデル化(1994)

    スリランカドライゾーンでは連珠溜池かんがいシステムが発展を遂げてきたが、近年、水利秩序の悪化が指摘されている。当システムの計画的更新の必要性を基本において、簡易な水収支モデルの作成を試みた。

  • アフリカ飼養牛の環境適応性と生産性の両遺伝能力を同時に推定する手法(1994)

    アフリカ飼養牛のトリパノゾーマ及び暑熱等に対する環境適応性の指標として牛群滞在日数をとりあげ、さらに乳等の生産性の遺伝能力を同時に推定する手法を開発した。

  • 地域資源管理のためのマップデータベース構築とその汎用性(1994)

    地域レベルでの種々の土地資源およびそれらの利用状況を地図情報としてデータベース化し、土地荒廃の要因解析や地域計画等に活用できる汎用性を検討した。

  • マレーアオスジカミキリ(Xystrocera festiva)の生態と防除(1994)

    アカシア等マメ科ミモザ亜科樹木害虫、マレーアオスジカミキリの拡散は緩やかで一世代には半年~8カ月を要し、幼虫は樹幹の傷口から侵入しやすいこと等、生態的特性を明らかにした。これらの特性を配慮した造林計画、保育方法によって害虫の密度を下げる簡便な被害軽減法を示唆した。

  • 耐暑性若莢用インゲンマメ品種「石垣1号」の育成(1994)

    亜熱帯に位置する南西諸島では、高温のため夏期の野菜栽培が困難である。そこで、夏期の野菜生産品目の多様化をめざして、夏期収穫の可能な耐暑性サヤインゲン「石垣1号」を品種育成した。

  • 熱帯農業研究文献情報データベース(TROPIS)(1993)

    旧熱帯農業研究センター(国際農林水産業研究センター)で刊行された6種の資料について、論文名、著者、刊行物名等を市販のパソコン用カード型データベースソフトを用いて構築するとともに、ネットワーク対応のデータベースにも変換し、WANで使用できるようにした。

  • 高等植物の乾燥耐性に関与する遺伝子の単離と発現機構の解析(1993)

    モデル植物であるシロイヌナズナと耐旱性のマメ科作物であるカウピーを用いて、乾燥耐性に関与する遺伝子群を単離してその構造と機能、乾燥による遺伝子発現を制御するプロモーターを明らかにし、乾燥耐性植物作出のための基礎的知見を得た。

  • 東南アジアのマイコプラズマ様病原体のDNA検出法の開発(1993)

    東南アジアに発生しているゴマフィロディーサトウキビ白葉病イネ黄萎病の病原体であるマイコプラズマ様微生物(MLO)DNAプローブを作成した。これらを用いることにより、迅速・確実にMLOを検出することが可能になった。

  • 中国雲南省における水稲新品種 滇(てん)粳34~37号(1993)

    中国雲南省の標高 1,500~2,100m地帯に適応する耐冷性いもち病抵抗性収量性に優れた4つの水稲品種育成した。

  • 中国・亜熱帯地域に適する多収・高品質夏キュウリ品種の育成(1993)

    中国・亜熱帯地域の夏野菜の不足を解消するために、当地域に適する多収高品質キュウリ品種の育種を行い、既存の「夏青2号」よりも耐暑性・耐病性に優れ多収で品質の良い「雑交1号」、「雑交2号」及び「雑交3号」の3つの優良F1系統を育成した。