熱帯農業研究文献情報データベース(TROPIS)

要約

旧熱帯農業研究センター(国際農林水産業研究センター)で刊行された6種の資料について、論文名、著者、刊行物名等を市販のパソコン用カード型データベースソフトを用いて構築するとともに、ネットワーク対応のデータベースにも変換し、WANで使用できるようにした。

背景・ねらい

開発途上地域で営まれる農業形態は多様性に富み、解決を迫られる問題も一様ではない。また、熱帯農業に関する共同研究、技術協力に対する国外からの要請は年々増加するとともに多様化している。広範な分野から熱研に対し要請される農業研究及び技術協力を合理的、かつ、効率的に推進するためには、これら各地域における農業の特性及び問題を的確に把握することが必要であり、共同研究、技術協力のための熱帯地域に係る総合的な研究情報システムの確立が早急に必要となっている。更に、近年、日本の熱帯農業に関する研究技術情報等について、途上国を含む諸外国からその利用と公開が強く要望されている。

成果の内容・特徴

  1. パソコン用カード型データベースソフトを用いて、熱帯農業研究センターで刊行された6種の資料、Japan Agriculture Research Quarterly (JARQ)、Tropical Agriculture Research Series (TARS)、Technical Bulletin、熱帯農研集報(集報)、熱研資料(資料)、熱帯農業技術叢書(叢書)について熱帯農業研究文献情報データベースを構築した。収録件数は3,287件である。
  2. 設定項目は誌名、巻・号数、ページ数、発行年次、論文名、著者名、分野別キーワード(大・中・小分類)、動物名・植物名、病気名・病害虫名等、化学名・肥料名、調査研究対象地域・国名、実験装置・病気耐性・潅漑設備等、研究技術情報No等の15項目が設定されているので検索が容易である。また、利用マニュアルも作成済みである。
  3. 本データベースは、ネットワーク対応のデータベースにも変換されているので、WANを利用して研究室から利用できるとともに、モデムによる利用も可能にしているので、高速ディジタル回線が整備されてない機関からも電話回線により利用できる。従って、国内・国外のどこからでも利用できる。

成果の活用面・留意点

本データベースの利用を希望する者は、国際農林水産業研究センターのデータベースサーバー利用申請を行う必要がある。検索結果は印刷形式のみを許可する。また、本データベースを利用して報告資料等を作成した場合は、利用した旨を明記する必要がある。

具体的データ

  1. 設定項目の内訳

    設定項目の内訳
  2. 検索例

    検索例
Affiliation

国際農研 海外情報部

分類

研究

予算区分
経常
研究課題

熱帯農業研究文献情報データベース(TROPIS)の構築

研究期間

1993年度(1988~1993年度)

研究担当者

鈴木 光雄 ( 海外情報部 )

鈴木 大助 ( 海外情報部 )

木浦 卓治 ( 海外情報部 )

ほか
発表論文等

鈴木大助, 鈴木光雄 (1993) 熱帯農林業研究技術情報データベース利用マニュアル. 熱研資料, No.95.

熱帯農林業研究技術情報データベース利用マニュアル : 1. 熱研刊行物データベースシステム(TROPIS) 2. スライド画像情報データベースシステム(TROSIS)

鈴木光雄, 木浦卓治 (1993) informix-SQLによる国際農業研究文献データベースの構築. 第2回農林水産情報研究会, 98-99.

日本語PDF

1993_01_A3_ja.pdf401.51 KB

関連する研究成果情報