研究成果情報

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国際農林水産業研究センターにおける研究成果のうち、成果が特に顕著で、広く利用を図ることが望ましいと考えられる成果を要約してご紹介しています。
年度ごとの国際農林水産業研究成果情報はこちら

  • マレーアオスジカミキリ(Xystrocera festiva)の生態と防除(1994)

    アカシア等マメ科ミモザ亜科樹木害虫、マレーアオスジカミキリの拡散は緩やかで一世代には半年~8カ月を要し、幼虫は樹幹の傷口から侵入しやすいこと等、生態的特性を明らかにした。これらの特性を配慮した造林計画、保育方法によって害虫の密度を下げる簡便な被害軽減法を示唆した。

  • 耐暑性若莢用インゲンマメ品種「石垣1号」の育成(1994)

    亜熱帯に位置する南西諸島では、高温のため夏期の野菜栽培が困難である。そこで、夏期の野菜生産品目の多様化をめざして、夏期収穫の可能な耐暑性サヤインゲン「石垣1号」を品種育成した。

  • 熱帯農業研究文献情報データベース(TROPIS)(1993)

    旧熱帯農業研究センター(国際農林水産業研究センター)で刊行された6種の資料について、論文名、著者、刊行物名等を市販のパソコン用カード型データベースソフトを用いて構築するとともに、ネットワーク対応のデータベースにも変換し、WANで使用できるようにした。

  • 高等植物の乾燥耐性に関与する遺伝子の単離と発現機構の解析(1993)

    モデル植物であるシロイヌナズナと耐旱性のマメ科作物であるカウピーを用いて、乾燥耐性に関与する遺伝子群を単離してその構造と機能、乾燥による遺伝子発現を制御するプロモーターを明らかにし、乾燥耐性植物作出のための基礎的知見を得た。

  • 東南アジアのマイコプラズマ様病原体のDNA検出法の開発(1993)

    東南アジアに発生しているゴマフィロディーサトウキビ白葉病イネ黄萎病の病原体であるマイコプラズマ様微生物(MLO)DNAプローブを作成した。これらを用いることにより、迅速・確実にMLOを検出することが可能になった。

  • 中国雲南省における水稲新品種 滇(てん)粳34~37号(1993)

    中国雲南省の標高 1,500~2,100m地帯に適応する耐冷性いもち病抵抗性収量性に優れた4つの水稲品種育成した。

  • 中国・亜熱帯地域に適する多収・高品質夏キュウリ品種の育成(1993)

    中国・亜熱帯地域の夏野菜の不足を解消するために、当地域に適する多収高品質キュウリ品種の育種を行い、既存の「夏青2号」よりも耐暑性・耐病性に優れ多収で品質の良い「雑交1号」、「雑交2号」及び「雑交3号」の3つの優良F1系統を育成した。

  • タイにおけるBradyrhizobium属根粒菌の遺伝的多様性(1993)

    これまで分類が困難とされていたBradyrhizobium属の根粒菌をRFLP(制限酵素断片長の多型)分析により、区分することに成功した。リョクトウの場合は主要な3つに、さらにダイズを合わせて分析すると8つのクラスターに仕分けることができ、温帯と熱帯の根粒菌には大きな相違があることを明らかにした。

  • 乾燥地土壌の生成機構と特性の解明(1993)

    トルファン乾燥地土壌は一般に生成初期段階にある。有機物含量は低く,陽イオンが多いことが特徴である。土壌生成には地形が強く関与している。乾燥気候のため土壌中に水は上方に移動し,表面に塩類を集積する。とくに地下水位の高いところでは容易に塩類が集積する。

  • タイにおけるトウガラシ及びウリ科野菜ウイルス病の実態解明と耕種的防除法の開発(1993)

    タイトウガラシウリ科野菜に発生する重要ウイルス病の種類 (チリヴェイナルモットル、キュウリモザイク、パパイヤ輪紋、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス)と性質を明らかにし、抵抗性品種のスクリーニングとともに、スキムミルク及びシルバーマルチ等を用いての耕種的防除法の開発を行った。

  • 熱帯反すう家畜ルーメン内の繊維分解菌の検索とその特性(1993)

    マレイシアの水牛とケダーケランタン牛のルーメン内より繊維分解菌、ファイブロバクター サクシノジェネスルミノコッカス アルブスルミノコッカス フラヴェファシエンスを分離した。菌の繊維分解能は水牛由来株の方がケダーケランタン牛由来株よりも強力で、高頻度の継代培養で高まり、 菌株の保存は摂氏4度で1カ月可能であった。

  • 新種の実験動物としての世界最小反すう動物マメジカの室内繁殖(1993)

    マメジカ(Lesser mouse deer、Tragulus javanicus)の室内繁殖はこれまで色々な所で試みられてきたが、成功していない。我々は実験動物用小型ケージの使用、取扱い、飼料などを注意することによって訓化・繁殖することに成功した。マメジカの実験動物としての有用性が明らかになった。

  • 糯小麦育成を可能とするWxタンパク質を欠失した変異体の発見(1993)

    アミロース合成に関係するWxタンパク質の欠失性を世界の小麦遺伝資源を用いて明らかにした。新しく発見された欠失変異体は、糯小麦育成を可能にした。