ブルキナファソ
関連するJIRCASの動き
中川研究員が日本作物学会第254回講演会(2022年9月)において優秀発表賞(ポスター)を受賞
令和4年9月20~21日に開催された日本作物学会第254回講演会(福島大学)において、生産環境・畜産領域の中川アンドレッサ研究員が、研究成果「ダイズの土壌クラストに対する出芽能力の遺伝的多様性を簡易に評価する手法」(中川アンドレッサ・井関洸太朗・伊ヶ崎健大)で、優秀発表賞(ポスター)を受賞しました。
関連する現地の動き
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10. 新型コロナウイルス・パンデミック ― 中央サヘル地域における人道・食料危機:ブルキナファソのケース
2020年4月2日、国連世界食糧計画(WFP)は、アフリカのブルキナファソ・マリ・ニジェールを中心とする中央サヘル地域の食料不安が「制御不能になりつつある」と強い懸念を表明しました。中でもブルキナファソは、人間開発指数で189か国中182番目にランクする最貧国ですが、近年度重なる干ばつと過激派の活動により、国内避難民が急激に増加する一方、全国のヘルスセンターが閉鎖され、医療制度が弱体化しています。この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 対応により、学校閉鎖によって給食が唯一の栄養源だった児童への影響が懸念され、さらに移動制限によって物流が滞り外部からの援助も受けられなくなる可能性があります。WFPは、今年6月までに食料安全保障の危機に直面する人口が、昨年同時期の3倍に達しうると予測し、国際社会に支援の必要性を訴えました。
刊行物
広報JIRCAS (10)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 10 ( )
jircas10-_-.pdf3.92 MB
広報JIRCAS (9)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 9 ( )
jircas9-_-.pdf2.93 MB
広報JIRCAS (8)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 8 ( )
jircas8-_-.pdf3.73 MB
JIRCASニュース(90)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, JIRCASニュース. 90 ( )
jircas_news-90_-.pdf2.19 MB
JIRCAS Newsletter(90)
Japan International Research Center for Agricultural Sciences, JIRCAS Newsletter. 90 ( )
jircas_newsletter-90_-.pdf1.76 MB
関連するイベント・シンポジウム
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現地プロジェクト成果検討会およびステークホルダー会議
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ブルキナファソ・ワガドウグ
出張報告書
報告書番号 | 出張年月 | 国名 | 出張目的 | 関連プログラム |
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R04-0278 | 2023年03月 - 2023年03月 | ブルキナファソ | 拡大技術調整会議開催、ステークホルダー機関との打ち合わせ、国産肥料工場建設計画検討委員会の開催、他 | 食料 |
R04-0280 | 2023年03月 - 2023年03月 | ブルキナファソ | 拡大技術調整会議(TCC)の開催ならびに発表 | 食料 |
R04-0281 | 2023年02月 - 2023年03月 | ナイジェリア, ブルキナファソ | ・ナイジェリアIITAにおけるヤム収量調査(新需要創造) ・拡大技術調整会議参加、リン鉱石施用量決定試験に関する打合せ(JICAブルキナファソ) |
食料 |
R04-0283 | 2023年01月 - 2023年02月 | ガーナ, ブルキナファソ | ・アフリカ稲作支援: TC参加、小水力発電試験関連調査(ガーナ) ・アフリカ畑作システム2d:乾期野菜栽培試験モニタリング(ガーナ) ・JICAブルキナ3期:乾期野菜栽培試験モニタリング(ブルキナファソ) |
食料 |
R04-0282 | 2023年03月 - 2023年03月 | ブルキナファソ, ドイツ | ・拡大技術調整会議参加、共同研究者との打ち合わせ(JICAブルキナファソ) ・ライプニッツ農業景観研究センターでの共同研究およびワークショップ開催(二国間リン利用) |
食料 |
研究成果情報
- アフリカ産低品位リン鉱石を用いて製造したリン肥料は天水稲作で輸入肥料を代替できる(2021)未利用のアフリカ産低品位リン鉱石を用いて製造したリン肥料は、ブルキナファソの天水稲作において、高価な輸入リン肥料である過リン酸石灰と同等の施肥効果を示すことから、代替となり得る。収量に寄与する肥料中のリン成分は場所で異なり、地下水位の高い河床では水溶性リンと可溶性リンの両者が、地下水位の低い河岸斜面では水溶性リンが寄与する。
- サイレージ調製はソルガムとトウジンビエ茎葉部の飼料利用率を向上させる(2020)
西アフリカ半乾燥地域においてソルガムとトウジンビエの茎葉部は反芻家畜の主な粗飼料源であるが、収穫後に放置すると栄養成分が減少する。しかしサイレージとして調製することで良質に発酵しその飼料利用率は向上して、乾季における飼料不足の緩和が期待される。
- 西アフリカ天水稲作の各農業生態域区分に最適なリン鉱石直接施用頻度(2020)
西アフリカ天水稲作に対する低品位リン鉱石直接施用効果は、1年目には農業生態域区分の違いで顕著な差異が認められる。全ての農業生態域で前年に施用したリン鉱石の残効が期待され、残効の大小によりそれぞれ最適な施用頻度が異なる。
- リン鉱石富化堆肥中の有効態リン含量に及ぼす根圏土壌添加の効果(2020)
ソルガム残渣にブルキナファソ産リン鉱石を加えて堆肥化する際に、根圏土壌を添加すると堆肥中のリン酸塩可溶化微生物(特にリン酸可溶化糸状菌)とリン酸可溶化酵素(特にアルカリホスファターゼ)が、土壌を添加しない場合に比べて多くなる。完熟堆肥中の有効態リン含量は、根圏土壌の添加により高くなる傾向が見られる。
- スーダンサバンナにおけるササゲ生産を広範囲で改善するための品種選抜法(2020)
ササゲの収量は狭い地域内でも場所や年によって大きく変動するが、土壌型と降水量によって栽培環境を分類し、環境間の収量安定性にもとづいて品種を選抜することで、広範囲における平均収量の改善に向けた効率的な育種および品種利用が可能となる。
- ⼟壌改良資材のナノ加⼯による施⽤効果の向上(2019)
石灰をナノ加工することで、土壌下方への移動が容易になる。リン鉱石をナノ加工し、酸性土壌にヘクタールあたり1,000 kg施用することによって、土壌酸度が矯正されるとともに、植物体にリンが吸収され、植物の生育が良くなる。
- アフリカ産低品位リン鉱⽯は炭酸カリウム添加焼成により肥料化できる(2019)
アフリカ産低品位リン鉱石の肥料化においてアルカリを加えた焼成処理が有効であるが、炭酸ナトリウムに代えて炭酸カリウムを添加することで土壌中のナトリウム集積を回避でき、肥料化が可能である。炭酸カリウム添加焼成物の施用効果は、市販の肥料である重過リン酸石灰と同等である。
- スーダンサバンナでは地中レーダーで鉄石固結層の出現深度を測定できる(2018)
地中レーダーで鉄石固結層の出現深度を精度良く測定できることを世界で初めて明らかにした。スーダンサバンナでは鉄石固結層の出現深度で土壌型や土地生産力を推定できるため、今後地中レーダーで簡単・迅速に土壌型および土地生産力の評価が可能になる。
- スーダンサバンナでは間作を除いた保全農業で十分土壌侵食を抑制できる(2018)
スーダンサバンナでは最小耕起と作物残渣マルチの2要素からなる保全農業で土壌侵食を抑制でき、「マメ科作物との間作」という要素を加えても更なる土壌侵食抑制効果は得られない。