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ブルキナファソ国現地視察

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「ブルキナファソ」は現地語で「高潔な人々の国」という意味です。また、英語仏語共にブルキナファソ人のことをブルキナベと言います。ブルキナファソ国は西アフリカに位置する最貧国の一つで、人口の約8割が農牧業を主とする第一次産業に従事しており、経済成長のけん引役としての農業振興が当国の重点分野となっています。 昨年9月には、当国で活動している研究者が一堂に集まり、「ブルキナファソにおける持続的農業開発のための国際共同研究」と題したシンポジウムをJIRCASが主催しました。このシンポジウムを受けて、JIRCASと当国環境農業研究所(INERA)の間では、さらなる研究協力を目指した覚書を結びました。JIRCASでは、2016年4月からの5か年間を対象として新たな研究が開始されます。ここで実施される研究プロジェクトの検討に資する情報を収集・提供するため、現在実施中の研究課題の試験サイトを中心に現地を視察しました。 視察を通じて、ブルキナファソ国で継続活動をしている研究者からの熱心な説明、関係機関への表敬訪問および現地の状況から、農業の生産性の向上を阻害している原因の一つとして土壌の劣化が挙げられること、当国の農業生産の向上にあたっては、流域レベルでの水土資源の管理と持続的集約化を図ることが有効であること、を再認識しました。現行の研究課題から得られた成果を核として、これを深化させ、多分野にわたる土壌侵食防止対策を流域レベルで総合的に取り組むことは、当国における農業振興の一助となると共に、JIRCASの使命である世界の食料問題、環境問題に大きく貢献することになると考えられます。今回の現地視察を通じて、ブルキナファソ国での研究課題は、新しい研究課題として実施できるよう積極的に後押ししたい案件の一つとなりました。 「高潔な人々の国」での活動は短い期間でしたが、雨期始めの訪問であったため、農地では除草、火入れ、牛耕、播種といった農作業を行う多くのブルキナベと交流する機会がありました。出会ったブルキナベは皆、勤勉で、視察に来た言葉の分からない外国人に対してもおもてなしを忘れない心の優しい人ばかりでした。

  • 土壌侵食試験区 土壌侵食試験区
  • INERAのサリア支所 INERAのサリア支所
  • 農地を分断するガリ 農地を分断するガリ
  • 農作業をするブルキナベ 農作業をするブルキナベ

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