令和8年8月3日(月)、市立札幌旭丘高等学校2年生20名を国際農研(JIRCAS)に迎え、「未来科学人材アカデミー」第35回講座を開催しました。講師は宮中憲基研究員(生産環境・畜産領域)が務め、開発途上地域における農林水産業研究や食料問題、環境問題への取り組みについて紹介しました。
令和8年8月3日(月)、市立札幌旭丘高等学校2年生20名を国際農研(JIRCAS)に迎え、「未来科学人材アカデミー」第35回講座を開催しました。講師は宮中憲基研究員(生産環境・畜産領域)が務め、開発途上地域における農林水産業研究や食料問題、環境問題への取り組みについて紹介しました。
講義前半では、連携交流科からJIRCASの研究活動や国際共同研究の取り組み、特にJIRCASがアジアやアフリカなどの研究機関と連携して進めている研究などについて説明しました。また、食料安全保障や持続可能な農業生産の実現に向け、国際的な場で農業研究を行う必要性について解説し、生徒たちは世界規模の課題解決に研究が果たす役割について理解を深めました。
講義後半では、宮中研究員から「窒素肥料の無駄をなくして環境にも人にも優しい農業へ。」のタイトルで研究が紹介されました。特に身近な農作物であるコムギや窒素肥料を題材に、なぜ作物に肥料が必要か、また肥料がどのように環境や作物に影響をするのか、が解説されました。またBNI(生物的硝化抑制)強化コムギの必要性や効果について講義されました。実習では、BNI強化コムギと普通のコムギ種子が各グループに配布され、その違いなどを生徒から発表してもらいました。
さらに、講師からは農業研究の道を志したきっかけや研究者になるまでの経験についても紹介されました。進路選択を控えた高校生に向けて、大学や研究分野の選び方、自身の興味関心を大切にすることの重要性など、具体的なアドバイスが送られました。
生徒たちからは「BNIの弱点は」「インドでの品種登録に向けた具体的な試験内容は」「BNIでの窒素削減はどこまで可能か」など専門家顔負けの質問が多くされました。その他「アメリカの大学を出たのになぜJIRCASで就職をしようと思ったのか」「アメリカの博士と仲良くなった方法は」といった今後の進路を想定した質問が出るなど、非常に盛況な講義となりました。
今回の講義を通じて、生徒たちは科学研究の可能性や社会的意義、そして国際協力の重要性について理解を深めました。今後もJIRCASでは、未来の科学人材の育成に向けて、研究現場に直接触れる機会を提供し、科学技術への興味・関心の向上に貢献していきます。
JIRCASは、将来の科学技術を担う中高生を対象に、最先端の研究や科学的思考に触れる学びの機会を提供しています。本事業「未来科学人材アカデミー」の概要やお問い合わせについては、こちらの事業紹介ページをご参照ください。