11月は群馬県の高校など計5校207名が国際農研を訪問しました

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国際農研では、つくばサイエンスツアーオフィスを通じて、茨城県内外の中学校、高等学校からの訪問と見学希望に対応しています。11月は、群馬県、沖縄県、栃木県、福島県、埼玉県の高等学校5校から207名が訪問しました。

国際農研では、つくばサイエンスツアーオフィスを通じて、茨城県内外の中学校、高等学校からの訪問と見学の希望に対応しています。11月は、群馬県、沖縄県、栃木県、福島県、埼玉県の高等学校5校から207名が訪問しました。

各高等学校からの主な訪問の目的は、自然科学への関心育成や国際的な視野からの課題探求を通じて、将来の進路選択の参考にすることです。

引率の先生には、可能な範囲で生徒の関心内容を把握していただいた上で、国際農研が取り組んでいる開発途上地域の環境問題や食料問題に関心を持っていただける話題を紹介しました。訪問に対応した国際農研の研究職員と、紹介した話題は以下のとおりです。

 

11月2日(木)群馬県立桐生高等学校(理数科1学年38名、引率2名)

西垣智弘(生産環境・畜産領域 研究員)

「アフリカの土壌と農業」をテーマに、世界やアフリカの土壌分布やその特徴を紹介した上で、農業に適している環境がアフリカにどれだけ少ないかを写真やイラストで説明しました。また、マダガスカルで取り組んでいる研究内容や、調査中に出会ったアフリカに生息する動植物の写真、土壌クイズや実際の土壌にも触れながら、普段意識することの少ない土壌が我々の食料生産にとって大切な基盤となっていることも紹介しました。

11月7日(火)沖縄県立球陽高等学校(理数科2学年40名、引率2名)

南部亮元(水産領域 主任研究員)

「水産資源の管理と増養殖と環境を考える」と題して研究紹介を行いました。講義では、研究対象としているアサリやナマコを増やす取組を通して、水産資源の持続的利用の可能性について映像を交えながら紹介しました。

11月9日(木)、栃木県立栃木高等学校(1学年40名、引率2名)※4年連続4回目の訪問

泉太郎(農村開発領域 プロジェクトリーダー)※屋内講義
佐々木和浩(生物資源・利用領域 主任研究員)※屋外演習

2班に分かれて、国際農研の研究紹介(屋内講義)と八幡台圃場でのコメのサンプル紹介(屋外演習)を行いました。屋内講義では、国際農研の気候変動総合プロジェクトで取組むベトナムメコンデルタの事例を交えながら、温室効果ガス排出削減に繋がる水田の水管理技術とその社会実装に向けた取り組みを紹介しました。一方、八幡台圃場では、熱帯地域と日本で栽培されているイネの観察や、農業機械の紹介を行いました。

11月15日(水)、福島県立相馬農業高等学校(食品科学科1学年39名、引率2名)

丸井淳一朗(生物資源・利用領域 主任研究員)

「おいしくて、役に立つ、発酵食品の研究」をテーマに、タイの発酵米麺(カノムチーン)やラオスの魚醤(パデーク)の紹介を行いました。会場には、実際にパデークが用意され、生徒皆さんにパデークの匂いを体験していただきました。

11月24日(金)、埼玉県立熊谷高等学校(1学年40名、引率2名)※5回目の訪問

岡直子(農村開発領域 主任研究員)

「途上国での農村開発研究」をテーマに、農業用水の管理技術やSDGsとの関連をスリランカやガーナの研究事例を交えて紹介しました。また、開発途上地域への支援のあり方について、グループディスカッションを行いました。飢餓に苦しむ国々への食料支援や平和な社会構築のための支援は必要であるといった意見が多かったです。

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