8月28日、パシフィコ横浜において、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)の公式サイドイベントとして、農林水産省主催シンポジウム「アフリカを動かす力〜食・農業の未来に向けて~」が開催されました。これは、アフリカを舞台に活躍する農林水産分野における日本の民間企業、研究機関などを交えて、アフリカの食と農業の未来に向けた議論を行うものです。

第2部「アフリカの挑戦~灌漑とその先~」では、アフリカで急務となっている食料生産の増加の鍵を握る灌漑と農業・農村の発展について議論が行われました。このセッションには、廣内慎司主任研究員がパネリストとして登壇し、基調講演を要約するとともに、国際農研で推進している活動について、ガーナにおける「親子ため池システム」による補給灌漑の有効性の実証、アフリカの環境に適したイネの開発などの研究を紹介し、水利用効率を上げるための方策などについて発言しました。

第3部「アフリカにおける栄養改善を含めた農業研究及び企業との連携」では、アフリカの農村で所得改善に加えて喫緊の課題となっている栄養改善に向けた、農林水産省、国内研究機関、国際機関、大学及び民間企業による活動が紹介されました。基調講演として、国際農研の共同研究機関でもある世界蔬菜センター(WorldVeg)のMarco Wopereis所長と国際熱帯農業研究所(IITA)のNteranya Sanginga所長から、栄養改善に向けた野菜研究の重要性、ユーザーに届く研究としてのビジネス・インキュベーション・プラットフォームなどに関する発表がなされました。続く個別報告において、国際農研から、辻本泰弘主任研究員、白鳥佐紀子研究員が登壇し、それぞれ国際農研の研究事例「マダガスカルにおける所得向上と栄養改善に向けたコメ増産」、「栄養改善に向けた食料・栄養供給の理解への取組」について紹介しました。総合討論では、小山修理事がモデレーターを務め、研究サイドと民間との連携の重要性、官民それぞれの研究の役割、ユーザーを考えた研究デザインの重要性などが議論され、アフリカの食・農業の未来に向けた研究の果たすべき役割、企業との連携の必要性について確認することができました。

写真1 パネリストとして参加した廣内主任研究員(右から3人目)

写真提供:農林水産省農村振興局

写真2 世界蔬菜センターのMarco Wopereis所長による基調講演

写真3 国際熱帯農業研究所のNteranya Sanginga所長による基調講演

写真4 辻本主任研究員による個別報告

写真5 白鳥研究員による個別報告

写真6 小山理事(右)の進行で行われた総合討論