概要

JIRCASは2011年度から、西アフリカの地域作物であるヤム*とササゲ**の改良を促進するため、国際熱帯農業研究所(IITA; 在ナイジェリア)と共同研究プロジェクトを実施しています。IITAは国際農業研究協議グループ(CGIAR)の傘下研究機関の一つで、西アフリカ熱帯域の農業研究拠点として重要な国際研究機関です。

このプロジェクトの5年におよぶ活動で得られた成果の一部が、共同研究相手のIITAの年次総会(11月23日から28日)のポスターセッションにおいて発表されました。この総会は毎年11月下旬に開催され、IITAの所長、幹部職員、理事会メンバーをはじめアフリカ各地で活動する約230名の全研究者が一同に会し、その年の研究成果の報告と研究所全体の研究方針等についての意見交換が行われます。

JIRCASがIITAと実施する共同研究からも、この総会で報告すべき成果として2件が選ばれ、次のようにポスター発表を行いました。

  • 「西アフリカのヤム改良のためのゲノム情報および分子生物学的手法の開発:EDITS-Yam: Harnessing genomic information and molecular tools for yam improvement for West Africa」(発表者:松本 亮、JIRCAS)
  • 「光学的測定法のササゲ成分分析への応用;効率的フェノタイピング手法の確立に向けて:Application of optical measurement: Promising tool for high-throughput phenotyping」(発表者:石川春樹、IITA)

JIRCASの発表ブースは訪問者が多く盛況で、「これまで得られた技術や経験をさらに展開し、地域のために役立てていきたい。引き続き共同研究を実施してほしい」というコメントに力づけられました。とくに、ササゲ発表課題については、理事会メンバーから「今回の発表の中で最も良い報告であった」というお褒めの言葉を頂きました。  

JIRCASは、西アフリカにおける国際共同研究を引き続き実施していき 、得られた研究成果の積極的な発信に努めてまいります。

松本亮(特別派遣研究員)

*ヤマノイモの仲間で西アフリカでは重要な主食作物、西アフリカ 地域で年間5000万トンを生産。  
**アフリカ原産のマメ科作物で、アズキの仲間。日本では赤飯の材料として使われるが、アフリカでは安価なタンパク源として多様な調理法で利用。