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169. 生物多様性とパンデミック

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生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services: IPBES)は、世界中の地域を代表する専門家を招いたワークショップを開催し、将来のパンデミック回避のための生物多様性保全の重要性について提言を行いました。

パンデミックは動物を宿主とする様々な微生物を起源としますが、引き起こすカギとなるのは人類による活動です。パンデミックの元凶は、土地利用変化・農業拡大と集約化・野生動物取引と消費、といった生物多様性と気候変動の原因となる世界的な環境変化と同一です。これらの変化は、野生動物・家畜・人類の接触を増やし、動物を宿主とする微生物が人間に飛び移って感染を引き起こし、ときには感染爆発を招き、さらには交通ネットワーク、都市部、グローバルなヒト・モノの動きを通じてパンデミックをもたらします。近年、先進国・振興市場での需要増加や人口動態により消費・貿易が指数関数的に拡大した結果、生物多様性に恵まれた途上国を発出とする感染症が増えています。COVID-19のようなパンデミックは国際社会の密接なつながりのみならず、保健・福祉・安全保障に関する世界的な格差を浮かび上がらせます。COVID-19による死亡・疾患率は最終的には保健サービスアクセスの制約された途上国で大きいかもしれませんが、現在アメリカや欧州諸国で起きているように、グローバル経済への依存度の高い先進国にも壊滅的な影響を与えています。

 

国際農研は、11月10日(火)にウェビナー形式で、国際シンポジウムを開催し、COVID-19パンデミックの要因の一つとして、農業による土地利用変化の問題も取り上げます。

https://www.jircas.go.jp/ja/symposium/2020/e20201110

(登録は11月4日(水)で締め切りました。ご登録ありがとうございました。ご登録の皆様にはシンポジウム開催前までに、メールにて接続方法等を連絡させていただきます。問い合わせにつきましては、以下にお願いいたします。)

国際農研 企画連携部 情報広報室 URL: https://www.jircas.go.jp/ja/form/inquiry

 

参考文献

IPBES Workshop on Biodiversity and Pandemics. Executive Summary. https://ipbes.net/sites/default/files/2020-10/IPBES%20Pandemics%20Works…

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)