JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム2020「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」

2020年初頭以来、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響が世界中を吹き荒れています。感染拡大防止策としての移動規制の実施は、経済活動の停止を余儀なくし、未曽有の世界経済危機をもたらしています。一方、グローバルサプライチェーンの寸断は、世界食料危機の懸念をもたらし、とりわけ輸入食料に依存する開発途上国では食料栄養安全保障が危機にさらされています。2020年10月時点において、各国では都市封鎖を含む感染防止策疲れが起きており、各国政府が経済再開に踏み出す状況の中、COVID-19の感染の中心地は途上国に移行しつつあります。途上国の農業セクターは、気候変動の影響で既に影響を受けています。保健・経済緊急事態の規模を踏まえ、国連は、食料栄養危機に陥る人々の急増を伴う人道危機の悪化を予測しています。

今日、国際社会は、気候危機の深刻化、環境破壊にも一部起因するとされる人獣共通感染症発現の頻発化、をはじめとする地球規模課題に絶えず直面するようになっています。これら課題の展開は、極めて速く、かつ複合的で、我々の地球・生活のあらゆる側面に影響を及ぼすようになっています。さらに気候危機、人獣共通感染症危機、途上国における食料安全保障は密接に関連しあっています。気候変動の逆転、パンデミック拡大の阻止、食料安全保障の維持は、環境保全・資源利用効率性と収量向上に貢献するクライメート・スマートかつ持続的な農業集約技術の開発と普及を通じ、体系的に取り組まれる必要があります。

国際農研は、1970年に熱帯農業研究センター(TARC)として創立して以来、半世紀にわたり、開発途上地域における農林水産業分野の国際共同研究を牽引する我が国のフロントランナーとして活動を続けてきました。国際農研は、50年の歴史に基づく強みを活かしつつ、今後も重要性を増していく地球規模課題を見据え、開発途上地域の農林水産業分野における国際共同研究を行っていきます。

本シンポジウムでは、共同研究パートナーとともに、コロナ禍で露呈したグローバル・フードシステムの課題を含み、開発途上地域の農林水産業分野における重要研究課題について議論します。同時に、技術開発・普及における国際開発パートナーとの協力関係強化を通じ、より効果的でインパクト重視の国際連携の在り方について、意見交換を行います。

今年はオンラインでの開催です。事前のお申し込みが必要です。

添付 サイズ
Program (日本語)8.43 MB 8.43 MB
Program (English)8.25 MB 8.25 MB
JIRCAS国際シンポジウム
主催

国際農研

後援

農林水産省

開催日
場所

オンライン(申込者あてに接続方法をお知らせします)

プログラム
開会の言葉

15:00 - 15:10 国際農研(JIRCAS) 岩永勝 理事長

国際農研への期待

15:10 - 15:20 農林水産省  菱沼 義久 農林水産技術会議事務局長

パートナー 祝辞

15:20 – 15:30 CGIAR  Kundhavi Kadiresan グローバル・エンゲージメント&イノベーション代表取締役

JIRCAS 50周年 – 農林水産業研究における国際連携を振り返って

15:30 – 15:50 国際農研(JIRCAS) 小山修 理事

カウンターパート 祝辞

15:50 – 16:20

  • 農研機構(NARO) 松田 敦郎 理事 (国際連携、知財・国際標準化、広報担当)
  • 中国農科院(CAAS) Sun Tan 副院長
  • タイ国 農業協同組合省 農業局 Pichet Wiriyapaha 局長
  • ブルキナファソ環境農業研究所(INERA) Mamoudou Traoré自然資源管理・生産システム部部長 (Hamidou Traoré所長 代理)
  • マダガスカル国立農村開発応用研究センター(FOFIFA) Lala Razafinjara所長
  • パラグアイ (CETAPAR) 日系セタパール財団 (CETAPAR) 中村憲児 理事長
講演1:グローバル・フードシステムの強靭性に対するコロナ禍のインパクト

16:20 – 16:35 国連食糧農業機関(FAO) Josef Schmidhuber経済社会開発領域貿易市場部副部長

講演2:ポスト・コロナ地球規模課題と農業技術開発アジェンダ

16:35 - 16:50 国際農研(JIRCAS) 飯山みゆき 研究戦略室長

パネル:国際連携の在り方

16:50 - 17:25 チェア: 国際農研 (JIRCAS) 齋藤昌義 企画連携部長

  • 国際農研(JIRCAS) 岩永勝 理事長
  • 国際協力機構(JICA) 佐藤正 上級審議役
  • 世界蔬菜センター (World Vegetable Center) Marco Wopereis所長
  • 国際熱帯農業研究所(IITA) Nteranya Sanginga所長
閉会の言葉

17:25 – 17:30 国際農研(JIRCAS) 小山修 理事

受付期間
-
申込受付
申込締切:
備考
参加申込みは11月4日で締め切りました
日時

2020年11月10日(火) 15:00-17:30

通訳

日英同時通訳

開催報告

JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム2020 開催報告

これまでのシンポジウムのProceeding

JIRCAS International Symposium Proceedings

各セッションの動画

YouTube (JIRCAS Channel)をご覧ください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLd_qmyirYdYordCpUoOqk8QGXDAaCBsxS

問い合わせ先

国際農研 企画連携部 情報広報室

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