Pick Up

165. 国際農林水産業研究50年

関連プログラム
情報収集分析

 

国際農林水産業研究センター(国際農研)は、前身である熱帯農業研究センター(熱研センター)が1970年(昭和45年)に発足してから50年が経ち、このような節目の時にあたって、これまでの組織の変遷や活動の経緯をとりまとめ、新しい時代に向かっての飛躍の一助とすべく、創立50周年記念誌を刊行いたしました。

 

国際農研創立50周年記念誌 : 国際農林水産業研究50年

https://www.jircas.go.jp/ja/publication/50th

 

幣センターが設立された背景には、1962年の海外技術協力事業団設立を契機とした、海外農業技術協力の発展・拡大がありました。熱帯・亜熱帯地域にある農業技術協力の対象国の農業についての本格的な研究、知見の集積が重要であるとの認識が醸成され、開発途上国(その大部分が熱帯または亜熱帯に位置する)の食糧増産等の農業振興に必要な技術の開発と、我が国の試験研究領域の拡大と研究水準の向上(国内農業技術の開発のために必要な研究を熱帯現地で行う)を目的に活動を開始しました。

発足当時は、53名の職員(うち研究職は43人)で、個々の研究者が熱帯・亜熱帯の現場で解決すべき専門分野の問題を一つずつ解決していくという研究の手法がとられ、研究員のほとんどが海外の現地に派遣されていました。現在では、179名の職員数となり、29カ国で共同研究を実施しています。(アフリカ9、アジア8、中南米6、南アジア4、東アジア1、オセアニア1)

開発途上地域の研究機関等と行う共同研究等の推進のために、創立以来、研究管理者及び共同研究員の招へい事業を実施しており、これまでの招へい研究者数は83カ国から延べ2,422名にのぼっています。

11月10日(火)にオンラインで予定されている国際シンポジウムでは、国際農業開発における連携の在り方について、パネルディスカッションを行います。ぜひご参加ください。

 

JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム20

「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」

https://www.jircas.go.jp/ja/symposium/2020/e20201110

 

これからも、国際農研は農林水産業研究分野でのグローバルな連携の中核的センターとして貢献していきます。

(文責:金森紀仁)

関連するページ