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1557. LDN(土地劣化中立性):土地の劣化を防ぎ、回復するための国際目標
1557. LDN(土地劣化中立性):土地の劣化を防ぎ、回復するための国際目標
モンゴルの首都ウランバートルでは、国連砂漠化対処条約(UNCCD)第17回締約国会議(COP17)が2026年8月17日から28日まで開催されています。COP17では、砂漠化、土地劣化、干ばつへの対応をはじめ、健全な土地を将来にわたって維持・回復するための国際的な取り組みが議論されています。こうした中で、あらためて注目されている概念の一つが「土地劣化中立性(Land Degradation Neutrality: LDN)」です。
UNCCDでは、LDNを「将来にわたり必要とされる生態系サービスを支えるため、土地資源の量と質を安定的に維持または向上させる状態」と位置付けています。LDNは、単に劣化した土地を元に戻すことを目指すものではなく、新たな土地劣化を防ぎ、 避けられない影響を最小限に抑え、それでも生じた劣化については回復・再生によって補うという総合的な考え方です。
UNCCDは、LDNの達成に向けた対応の優先順位として、①土地劣化を回避する、②避けられない劣化を軽減する、③劣化した土地を回復・再生する、という「回避・軽減・回復(Avoid, Reduce, Reverse)」の考え方を示しています。この枠組みは、農地、草地、森林、湿地など幅広い土地利用を対象としており、食料生産や水循環、生物多様性の保全など、人々の暮らしを支える基盤と密接に関わっています。
土地劣化は、土壌侵食、塩類集積、過放牧、森林減少、不適切な水管理、都市化など、地域ごとに異なる要因によって進行します。さらに、気候変動の影響により、土地の生産力や保水機能の低下が懸念されています。このためLDNは、環境分野にとどまらず、農業、開発、防災、気候変動対策などを横断する国際目標として位置付けられています。
LDNの実現には、土地利用計画の改善、持続可能な農業・牧畜の推進、土壌保全、植生回復、水管理に加え、地域住民の知識や主体的な参加が重要とされています。土地は、気候、生物多様性、食料、水資源、そして人々の暮らしを支える共通の基盤です。COP17における議論を通じて、土地劣化を「回避し、軽減し、回復する」ための国際的な取り組みがされに進展することが期待されます。詳しくは、UNCCDの土地劣化中立性(LDN)に関するページをご覧ください。
(参考資料)
UNCCD COP17 https://www.unccd.int/events/governing-bodies-meetings/unccd-cop17
Land Degradation Neutrality https://www.unccd.int/land-and-life/land-degradation-neutrality/overview
(文責:戦略統括室 飯山みゆき)