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801.サステナブル・ガストロノミー『持続可能な食文化』

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801.サステナブル・ガストロノミー『持続可能な食文化』

 

昨日6月18日は、国連によって「持続可能な食文化の日(Sustainable Gastronomy Day)」に制定されています。今日は持続可能な食文化について考えてみたいと思います。

 

サステナブル・ガストロノミーとは?

ガストロノミー(Gastronomy)は、古代ギリシャ語の「ガストロス(消化器)」+「ノモス(学問)」から成る合成語で、ロングマン現代英英辞典によると

gas‧tron‧o‧my /ɡæˈstrɒnəmi $ ɡæˈstrɑː-/ noun [uncountable] formal    
the art and science of cooking and eating good food

とあり、『料理や食の芸術と科学』を意味しています。

ガストロノミーは、格式高いフランス料理レストランや高級食材店を連想させますが、特定地域の料理スタイルも指しており、その土地の食べ物や料理(食文化)を意味することが多いです。国連広報センターもサステナブル・ガストロノミーを『持続可能な食文化』と表現しています。

サステナブル・ガストロノミーは、天然資源への影響を軽減し、環境や健康に害をあたえることなく、将来にわたってまで継続できる方法で行われた農業や漁業そして調理法によって形成されるべきであるという考え方が根底にあります。さらに、調理に用いられる食材の由来(どこでどのように育てられ、どのように市場に運ばれ、最終的に私たちの食卓に届くか)について十分考慮された料理を意味しています。

 


国連機関による持続可能な食文化への取り組み

UNESCO(ユネスコ、国連教育科学文化機関)
2004年にユネスコ創造都市ネットワークを立ち上げ、36都市を食文化の創造都市に指定(2021年現在)しました。この中で、7つの創造的な分野でベストプラクティスを共有し、パートナーシップを発展させました。また、地元レストランのクリーンエネルギーを推進しています。さらに、テレビの料理番組やショー、食品産業や農家を対象とした展示会などを通じて、持続可能なガストロノミーに対する国民の啓蒙活動も行っています。

FAO(国際連合食糧農業機関)
健康かつ持続可能なグリーンカルチャーダイエットを推進。食事ガイドラインがすでにある国は、その中に持続可能性を取り入れるプロセスを検討し始めるべきと提言しています。
またFAOは持続可能な食生活について、以下の取り組みについても紹介しています(英語のみ)。日本のワサビの記事もありますので、是非ご覧ください。

 

参考:
Sustainable Gastronomy Day(国連)
https://www.un.org/en/observances/sustainable-gastronomy-day
ロングマン現代英英辞典
https://www.ldoceonline.com/jp/browse/english/

(文責:情報広報室 金森紀仁)
 

 

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