638. 農山漁村女性の食料生産における役割と地位向上に向けて

週末土曜の10月15日は「農山漁村女性のための国際デー 」、日曜の10月16日「世界食料デー」、そして今日10月17日「貧困撲滅のための国際デー」と、SDGsに関連する問題を啓発する目的で制定された国際デーが続いています。

農山漁村の女性は、農業生産、食料安全保障、土地の保全と管理等の面で大きな役割を果たしています。また、地域社会の持続可能性を確保し、改善するための重要な役割を担ってきました。にも関わらず、農村地域における彼女らの地位は低く、多くが貧困状態で暮らしているとされています。女性農民も男性と同様に農業・企業活動に貢献しているにもかかわらず、しばし土地・金融・農業投入財・市場・高付加価値な農業食料バリューチェーンへのアクセスが限られ、生産物への対価も低いケースも多々あります。

こうしたことの背景には、農山漁村の女性が意思決定や政治参加にかかわるうえで、まだまだ制約的な社会的規範が存在します。また、生産的な資産へのアクセスや、教育・ヘルスケア・インフラ等へのアクセスも阻まれる一方、彼らの労働が可視化されず、対価が払われていないことも多い状況です。

今年の世界食料デーのテーマ「誰ひとり取り残さない」にあるように、農村女性を取り巻く環境を改善することで、貧困解決だけでなく、持続可能な開発への貢献が期待できます。

「農山漁村女性のための国際デー 」International Day of Rural Women
https://www.un.org/en/observances/rural-women-day

「世界食料デー」World Food Day 2022
https://www.fao.org/world-food-day/en 

「貧困撲滅のための国際デー」International Day for the Eradication of Poverty
https://www.un.org/en/observances/day-for-eradicating-poverty 

（文責：情報プログラム　飯山みゆき）