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441. 気候変動の世界農業への影響

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441. 気候変動の世界農業への影響

気候変動は、農林水産業に大きな影響を及ぼすとされています。アメリカ航空宇宙局(NASA)は、高水準の温室効果ガス排出が続く場合、メイズ(とうもろこし)の収量は2030年ごろから低下し始め、21世紀末までに24%下落しうる、という研究結果を発表しました。対照的に、小麦は17%収量が上昇する可能性もあります。収量の変化をもたらすのは、人為的な温室効果ガス排出により予測される気温上昇・降雨パターンのシフト・二酸化炭素濃度上昇です。このことにより、熱帯地域におけるメイズ栽培が困難になる一方、小麦栽培地域が拡大する可能性もあります。

こうした気候変動の予測を受け、世界の食料安全保障を維持するには、気温上昇や極端現象に際しても収量水準の維持・向上を可能にするような品種・栽培技術の開発が求められることになります。

 

明日オンライン開催されるワークショップでは、気候変動への適応費用と、気候変動が食料あるいは各栄養素の供給に与える影響に焦点を当てて議論します。さらに、昨年来大きな問題となっているCOVID-19感染拡大が、将来の食料供給に与える影響についても報告いたします。ぜひご視聴ください。

 

気候変動とコロナ禍の食料需給への影響–不確実性下のフードセキュリティ–
主催:国際農林水産業研究センター、CCFS研究会
開催日:2021年12月17日(金) 11:30~16:15 (11:00開場)
場所:オンライン(Zoom)
プログラム:https://www.jircas.go.jp/ja/workshop/2021/e20211217
受付期間:2021年11月30日(火) 09:00 - 2021年12月16日(木) 17:00
申込受付:国際農研-CCFS研究会ワークショップ事務局
URL:https://www.jircas.go.jp/ja/workshop/2021/e20211217/entry
申込締切: 2021年12月16日(木) 17:00
Email: jircas-ccfs@ml.affrc.go.jp
備考:先着500名で締め切ります

 

プログラム


開会挨拶:食料需給分析の過去・現在・未来
小山 修(国際農林水産業研究センター)

特別講演:コロナ禍がアジア地域の食料・栄養バランスに与える影響
David Dawe(国連食糧農業機関(FAO)アジア太平洋地域事務所)

セッション1:気候変動への適応(座長:古家淳)
世界の穀物生産における気候変動適応コスト
飯泉 仁之直(農業・食品産業技術総合研究機構)

気候変動研究における時系列分析
中谷 朋昭(東京大学大学院農学生命科学研究科)

食料供給安定性の要因分解分析
澤内 大輔(北海道大学大学院農学研究院)


セッション2:気候変動とコロナ禍の影響(座長:中谷朋昭)
栄養に向かうフードセキュリティ概念と世界食料需給モデルの射程
草野 栄一(国際農林水産業研究センター)

コロナ禍が世界各国の食料・栄養供給に与える影響
古家 淳(国際農林水産業研究センター)

気候変動のインディカ及びジャポニカ米市場への影響
古橋 元(農林水産省農林水産政策研究所)
小泉 達治(経済協力開発機構(OECD))

セッション3:パネルディスカッション(座長:飯山みゆき)
気候変動とコロナウイルス感染拡大が食料および栄養供給に与える影響とその対策
登壇者全員

閉会挨拶
長谷川 利拡(農業・食品産業技術総合研究機構)


(参考文献)
NASA. Climate Change Could Affect Global Agriculture within 10 Years. Released on November 1, 2021. https://svs.gsfc.nasa.gov/13979 

(文責:社会科学領域 古家淳、草野栄一)