第41回熱研市民公開講座「石垣島でのインディカ稲の可能性」(1月31日)の開催報告

熱帯・島嶼研究拠点(熱研)では1月31日に第41回熱研市民公開講座「石垣島でのインディカ稲の可能性」を開催し、いもち病菌レースの分布や栽培時期による稲の生育反応の違いなど、稲栽培から見える亜熱帯という特異的な気象条件の特徴、石垣島でのインディカ稲の適応性、食生活の多様化に対応した香り米や超多収米、品種改良の取組などについて市民のみなさまに紹介いたしました。

第41回熱研市民公開講座「石垣島でのインディカ稲の可能性」(1月31日)の開催報告

沖縄県石垣市に所在する熱帯・島嶼研究拠点(熱研)では、熱研の研究活動の一端を分かり易く市民のみなさまに紹介し、研究活動を理解していただくとともに研究情報が市民のみなさまの生活の一助になることを期待し、熱研市民公開講座を開催しています。2007年5月に初めて開催した熱研市民公開講座も、今回で41回目となりました。

今回の「石垣島でのインディカ稲の可能性」では、いもち病菌レースの分布や栽培時期による稲の生育反応の違いなど、稲栽培から見える亜熱帯という特異的な気象条件の特徴、石垣島でのインディカ稲の適応性、食生活の多様化に対応した香り米や超多収米、品種改良の取組などについて紹介いたしました。インディカ稲の活用により、石垣島での稲作拡大の可能性について話題を提供いたしました。参加した石垣市民40人との質疑応答では、市民の保管しているケララ米の栽培、遺伝子組換えとの違いや専門用語の誤解・混同、タイ米や福島県産米を利用した特産品としての泡盛生産、インディカ米を活用した地産地消特産品の開発、陸稲の生産、インディカ米の生産支援、インディカ稲栽培の赤土流亡防止への活用などについて、活発な質問や意見をいただきました。また、終了後の会場では参加者から具体的な栽培や有効活用についての相談もあり、新たな観点からの意見交換の良い機会を持つことができました。石垣島での稲作を拡大・安定させるため、今回の情報が役立てば幸いです。

今後とも、熱研の発信する研究情報などが市民のみなさまのために役立つことを希望しております。

なお、下記のとおり、報道されました。

  1. 八重山毎日新聞2017年2月3日朝刊第9面「インド型イネ栽培 八重山地域は適地 熱研が市民講座」

第41回熱研市民公開講座にて熱心に聴講する市民

インディカ稲の様々な可能性について活発に意見交換する市民

 

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