第39回熱研市民公開講座「サトウキビの糖蓄積と品種の特性」(10月25日)の開催報告

今回の「サトウキビの糖蓄積と品種の特性」では、サトウキビの糖蓄積の仕組み、海外や日本のサトウキビ生産地の栽培・環境条件の特徴、および石垣での糖蓄積の特徴と主要品種の特性などについて市民のみなさまに紹介いたしました。

沖縄県石垣市に所在する熱帯・島嶼研究拠点(熱研)では、熱研の研究活動の一端を分かり易く市民のみなさまに紹介し、研究活動を理解していただくとともに研究情報が市民のみなさまの生活の一助になることを期待し、熱研市民公開講座を開催しています。2007年5月に初めて開催した熱研市民公開講座も、今回で39回目となりました。

今回の「サトウキビの糖蓄積と品種の特性」では、サトウキビの糖蓄積の仕組み、海外や日本のサトウキビ生産地の栽培・環境条件の特徴、および石垣での糖蓄積の特徴と主要品種の特性などについて市民のみなさまに紹介いたしました。サトウキビの糖度は栽培・環境条件と品種の生物学的な特性によって決まるため、多様な要因が複雑に絡み合っています。石垣島における2015/2016年製糖期の低糖度の要因については、複雑な気象条件の影響も含めて因果関係を説明いたしました。沖縄の基幹作物であるサトウキビの低糖度問題を緩和しサトウキビ生産を安定させるため、講演内容は分かり易い参考情報になったと思われます。参加した石垣市民52人との質疑応答では、人為的に管理・制御できる灌水や施肥などについて活発な質問や意見などがありました。また、終了後の会場では個別相談もあり、石垣島のサトウキビ生産関係者との意見交換の良い機会となりました。

今後とも、このような機会を通して、熱研の発信する研究情報などが市民のみなさまのために役立つことを希望しております。

第39回熱研市民公開講座にて熱心に聴講する市民

サトウキビの低糖度問題への対応策について活発に意見交換する市民

関連するページ