第37回熱研市民公開講座「世界を養う保全農業 ~西アフリカでの取り組み~」(11月27日)の開催報告

JIRCAS熱帯・島嶼研究拠点(熱研)では、第37回熱研市民講座「世界を養う保全農業 ~西アフリカでの取り組み~」を開催しました。

概要

 沖縄県石垣市に所在する熱帯・島嶼研究拠点(熱研)では、熱研の研究活動の一端を分かり易く市民のみなさまに紹介し、研究活動を理解していただくとともに研究情報が市民のみなさまの生活の一助になることを期待し、熱研市民公開講座を開催しています。2007年5月に初めて開催した熱研市民公開講座も、今回で37回目となりました。
 今回の「世界を養う保全農業 ~西アフリカでの取り組み~」では、土壌を守りながら作物の生産性を維持する保全農業について市民のみなさまに紹介いたしました。保全農業とは、できるだけ土を耕さないこと、一年中地表面を植物で被覆すること、さまざまな作目を組み合わせることの3つの要素を取り入れた栽培技術です。石垣島にある熱研における保全農業についての基礎研究、西アフリカにおけるその実証研究、南アジアへのその展開および2015年が国際土壌年となっている意義についても紹介いたしました。さらに、アフリカを身近に感じてもらうため、アフリカにまつわるよもやま話も紹介いたしました。参加した市民45人(石垣市民43人、与那国町民1人、イタリア在留邦人1人)との質疑応答では、アフリカや石垣島での市民の経験に基づく意見などもあり、保全農業の実施についての活発な議論と意見交換の場となりました。
 今後とも、このような機会を通して、熱研の発信する研究情報などが市民のために役立つことを希望しております。
 なお、下記のとおり、報道されました。 八重山日報2015年11月29日朝刊第5面「保全農業の重要性訴え 熱研講座で大前研究員」

第37回熱研市民公開講座で熱心に聴講する市民

保全農業の実施について活発に議論・意見交換する市民

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