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東南アジアの有用樹種を高付加価値化する熱帯林育成・保全技術開発(価値化林業)

2017-10-20

東南アジアの有用樹種を高付加価値化する熱帯林育成・保全技術開発(価値化林業)

 熱帯林は巨大な生物資源量と豊富な生物多様性を持ち、地域と地球の環境を整え、木材や燃料、食料や薬などを生んで地域の農山村住民の生活を支え、私たちの暮らしを豊かにしてきました(図1)。しかし、農山村住民が増産や高収入を求めて新たな農地を得るために伐採したり、高価格で取引される木材を天然生林から不適切かつ過剰に伐採し続けた結果、熱帯林は急速に減少・劣化しています。
 有用樹種資源は天然生林では枯渇しつつあり、それらへの需要を満たすために価値の高い郷土樹種の人工林が育成されてきています(図2)。これにより、失われた森林面積を取り戻し、残されている天然生の熱帯林を保全し、そして地域の農山村住民の生計が向上して熱帯林と共存できるようになることが期待されます。このような人工林を農山村住民の間に普及させるためには、人工林から質的にも量的にもより価値の高い商品をより効率的かつ安定的に生産できる技術を開発し普及する必要があります。
 本プロジェクトでは、東南アジアの有用樹種生産の適地拡大と高付加価値化を図る人工林育成技術、適切な資源管理のための人工林のモニタリング技術、そして遺伝資源の高度利用により同じ樹種でもより高い価値を生む系統を選抜する技術を開発し、普及を図ります。

図1 チークで作られた家具(タイ)

図1 チークで作られた家具(タイ)

図2 15年生のチーク人工林(タイ)

図2 15年生のチーク人工林(タイ)

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