JIRCASは、平成29年11月2日、国際農業･食料・栄養研究における女性研究者の活躍推進をめざし、国際シンポジウムを開催しました。

　シンポジウムではまず、主催者代表の岩永勝JIRCAS理事長が開会の挨拶を行い、今回のシンポジウムの目的と意義を述べました。続いて農林水産技術会議事務局の別所智博局長と国連大学サステイナビリティ高等研究所の竹本和彦所長から歓迎の挨拶をいただきました。

　基調講演では、国際塩水農業センター（ICBA）のIsmahane Elouafi所長から「世界の食料安全保障のために、何故さらなる女性研究者の力が必要なのか」、国際食料政策研究所（IFPRI）のHowarth Bouis氏から「栄養強化作物の開発による健康な食生活の実現」、お茶の水女子大学の須藤紀子准教授から「次世代の健康と地域の発展のための女性の栄養の重要性」について、ご講演をいただきました。続くセッション１では「女性研究者による食料・栄養関連研究」というテーマのもと、南アジアの伝統食品の栄養価値、開発途上地域の栄養改善に向けた研究の取り組み、マダガスカル国の家庭の食料・栄養におけるジェンダーの重要性、豆からみた農業と栄養とのリンクについて、計4名の方々から興味深い発表をいただきました。

　続く総合討論では、ICBAのIsmahane Elouafi所長、IFPRIのHowarth Bouis氏、お茶の水女子大学の須藤紀子准教授の3名にパネリストとし登壇していただき、会場も交えた活発な意見交換が行われました。

　最後に、国際農業･食料・栄養研究を推進するためには女性研究者の役割が重要であるとのメッセージを込めた、小山修JIRCAS理事の挨拶によりシンポジウムは閉会しました。