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共催・後援機関
会議概要
反すう家畜の消化管内発酵により発生し、いわゆるゲップとして排出されるメタン、および家畜糞尿から発生するメタンや一酸化二窒素は、農業活動から排出される温室効果ガスの中の主要なガスの一つです。また、東南アジアでは今後ウシ飼養頭数の増加が予想されており、これに伴い家畜由来温室効果ガスの排出量も増加すると考えられています。そこで、温室効果ガス排出の現状や抑制技術を議論するために、JIRCASはタイ国において開催された「第5回発展途上国における持続的畜産業に関する国際会議(The 5th International Conference on Sustainable Animal Agriculture for Developing Countries, SAADC2015)」におけるサテライトシンポジウムとして、「東南アジアにおける消化管発酵および糞尿由来温室効果ガス排出削減技術に関するシンポジウム」を開催しました。シンポジウムではアジアにおけるウシ生産で発生する温室効果ガス排出抑制の可能性について寺田文典氏(明治飼糧)から話題提供がなされるとともに、ウシの消化管内発酵によって発生するメタンの抑制技術について、JIRCAS、共同研究機関であるコンケン大学(タイ)およびカントー大学(ベトナム)、ならびに農研機構畜産草地研究所(日本)より研究成果が報告されました。また、家畜糞尿由来の温室効果ガスについても排出の現状や研究活動についてタイ、ベトナムおよび日本の研究者が発表を行いました。シンポジウムにはアジアおよびオーストラリアからの研究者のべ50人ほどが参加し、質疑では個別の削減技術に加え、ウシ生産現場からの温室効果ガスをいかに減らすかについての活発な意見交換がなされました。