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1104. 科学の下で団結せよ ― United in Science 2024

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1104. 科学の下で団結せよ ― United in Science 2024

 

9月の国連総会の開催に合わせ、世界気象機関(WMO)を中心とした国連機関は、最新の気候科学関連情報に関する報告書(United in Science)を公表しています。2024年の報告書のテーマは、気候アクションを再起動せよ(United in Science: Reboot climate action)です。 

科学的観点からみれば、私たちの努力が重要な気候目標の達成からほど遠いことは明らかです。気候変動と異常気象の影響は、これまでの開発の成果を台無しにし、人々の厚生および地球の安定性を脅かしています。温室効果ガスと気温は記録的なレベルに達しており、排出削減の願望と現実との間のギャップは依然として大きいままです。現在の政策のが続けば、今世紀中に地球温暖化が3°Cに達する可能性も否定できません。

最新の「United in Science 2024」レポートは、自然科学と社会科学・新技術・イノベーションの進歩は、地球システムに対する私たちの理解を深めることで、気候変動適応・災害リスク軽減・持続可能な開発のゲームチェンジャーになり得る可能性を示します。

国連機関のコンソーシアムによってまとめられたこの報告書は、未来への変化の担い手である若者や若手科学者からの意見も取り入れ、次のメッセージを発します。

 

キーメッセージ

  • 複数の国連機関による報告書が、気候変動対策の課題と機会を浮き彫りに
  • 国連未来サミットの意思決定:ブレークスルー(突破)かブレークダウン(破綻)かの選択である
  • 気候変動の影響の増大は、開発の利益を逆転させる
  • 願望と現実のギャップが広がる
  • 新しいテクノロジーとイノベーションはゲームチェンジャーとなる可能性がある
  • 自然科学と社会科学を含む、より広範な学際的アプローチの展開に期待が高まる

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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