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847. 気候変動と子どもの権利

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847. 気候変動と子どもの権利

気候変動は、温室効果ガス排出に関わっていない脆弱な社会層や、適応能力が十分でない世代に不均衡なインパクトを及ぼすことが問題です。

とりわけ気候変動は、子どもや若い人々の健康、栄養、教育、将来にわたる発展・生存の可能性、を脅かします。大人に比べ、子どもは体重比でより多くの食料と水を必要とし、極端な気象に対する免疫は十分でなく、有毒物質や気温変化の影響を受けやすく、病気にかかりやすい傾向にあります。国連児童基金(UNICEF)によると、世界でおよそ10億人ちかくの子どもたちが複合的な気候・環境危機に直面しつつ、水・衛生サービス・ヘルスケア・教育にアクセスがないと推計されています。現在そして将来の子ども世代は、経済発展と環境搾取に基づく現在の成長モデルが成り立たなくなる中、不確実な未来を手探りで生きていかなければなりません。

 

8月28日、国連は、加盟国に対し、気候変動・生物多様性の喪失・蔓延する環境汚染に緊急に立ち向かうことで、子どもが「清潔で健全かつ持続可能な環境への権利」を享受することを保障する必要性を訴えました。 

国連は、全ての国が子どもの権利を保障する義務があるとし、子供たちを環境劣化や気候変動を原因とする洪水・干ばつ・嵐・熱波から守るため、化石燃料から脱却し、再生可能エネルギーへ移行し、大気汚染を解消し、清潔な水へのアクセスを保障し、生物多様性を保全するために、各国に緊急の行動を要請しました。さらに、環境保全の意思決定において子供の意見を反映させる必要性、および環境教育の重要性を強調しました。

 


(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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