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674. 東京栄養サミットから1年

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674. 東京栄養サミットから1年

ちょうど1年前の2021年12月7日~8日、東京で「東京栄養サミット2021」(N4G:Tokyo Nutrition for Growth Summit 2021)が開催されました。栄養サミットとは、オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて開かれる、栄養問題への国際的取り組みを推進する機会です。昨年、日本政府はオリパラ開催国として東京栄養サミット2021を主催しました。今日は、昨年Pick Upで取り上げた記事から、東京栄養サミットについて振り返ります。

本サミットは対面・オンラインのハイブリッド形式で開催され、ハイレベルセッション、テーマ別のセッションの他、サイドイベントも数多く開催されました。国際農研は、農林水産省サイドイベントのセッション、企業・団体プレゼンテーションに登壇しました。また、FAO駐日連絡事務所と共催で、政府主催の公式サイドイベントとして「野菜・果物―地球と人間の健康のための研究と行動の機会」シンポジウムを開催しました。

サミットのテーマとしては[1]健康、[2]食、[3]強靱性、[4]説明責任、[5]財政の5つが取り上げられ、各国政府、国際機関、企業、市民団体などのリーダーが世界の人々の栄養改善について幅広く議論し、今後の行動の方向性について共通認識を深めました。また、世界の栄養改善に向けて実効性のある目標を設定するため、多様な関係者が、自らが実践する内容を誓約(コミットメント)としてまとめて発表しました。それから1年が経ち、コミットメントに対しての追跡も進んでいますが、追跡についてはまたの機会にとりあげたいと考えます。

昨年9月には国連食料システムサミットも開催されています。これらの2つのサミットは、発端は違えども、すべての人が2030年までに安全で手頃な価格で栄養価の高い食品にアクセスできるようにするというミッションに共に関わり、SDGs達成や世界の栄養問題解決のためのコミットメント発表などの共通の目標を掲げています。そしてどちらのサミットも、政府、市民社会、企業、ドナーの幅広く積極的な関与を求め、行動、解決策、コミットメントに焦点をあてたものになっています。

東京栄養サミットにおいて発表され議論された成果は、東京栄養宣言(グローバルな成長のための栄養に関する東京コンパクト)として発出されました。次回の栄養サミットは2024年にフランスで開催される予定です。

 

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439.「野菜・果物―地球と人間の健康のための研究と行動の機会」シンポジウム動画公開
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20211214

437.東京栄養サミット(N4G) :東京栄養宣言など
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20211210

434.東京栄養サミット(N4G)が本日から開催 https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20211207

395.国連食料システムサミットと東京栄養サミット2021の相乗効果
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20211011

 

(文責:情報広報室 白鳥佐紀子)
 

 

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