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656. 国連環境計画「排出ギャップ2022 閉まり続ける扉(The Closing Window)」報告書

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656. 国連環境計画「排出ギャップ2022 閉まり続ける扉(The Closing Window)」報告書

国連環境計画は10月27日に「排出ギャップ2022 閉まり続ける扉(The Closing Window)」報告書を公表しました。

13回目となる当報告書は、このままの温室効果ガス削減対策では、パリ協定で定められた気温上昇を1.5℃未満とする目標達成からほど遠いことを指摘、気温上昇が今世紀までに2.8℃に達しかねないと警鐘をならしました。

一方、各国が独自で定め提出した(2020年1月~2022年9月間の提出において)現在の国家削減目標(Nationally Determined Contribution)を実行できたとしても気温上昇は2.4℃-2.6℃未満にしか抑えられることができないであろうとしています。

したがって既存政策の改定だけではが十分な効果が期待できないとし、包括的で経済全体を網羅した変革が求められています。

中でも食料システムは世界全体の温室効果ガス排出の1/3を占め、その39%が肥料投入を従う食料生産段階、32%が土地利用、29%が小売、運送、消費、廃棄物管理などサプライチェーンの段階で発生しています。このような食料システムですが次の4つ領域における改革が迅速になされた場合2050年までにセクター全体の排出量を現在の1/3までに削減できるとしています。


 1.消費者の食生活の変化(食品廃棄対策を含む)
 2.自然生態系(natural ecosystems)の保護
 3.農場レベルでの生産性の向上
 4.サプライチェーンにおける脱炭素化

反対に、必要な政策を取らず、現状維持だけでは今の2倍の温室効果ガスが排出されることが推定されます。

 


国際農研では食料システムにおける温室効果ガス排出の削減が期待できる研究開発を進めています。

 

11月12日(土)、日本時間の夜、COP27サイドイベント 農林水産省主催シンポジウム「持続可能な農業および食料安全保障等の関する農林水産省の取り組み」に、国際農研の研究者が参加し、気候変動対応に資する技術開発の成果を紹介します。オンラインにてご参加いただけますので、ぜひお気軽にお申込みください。

オンラインにてご参加いただけますので、ぜひお気軽にお申込みください。プログラム概要および登録参加は、以下のリンクよりお願いいたします。

(日)http://copjapan.env.go.jp/cop/cop27/exhibition/details/maff/
(英)http://copjapan.env.go.jp/cop/cop27/en/exhibition/details/maff/

■開催概要
日時:2022年11月12日(土)20:00~21:30(日本時間)/ 13:00〜14:30(エジプト時間)
主催:農林水産省
場所:COP27ジャパン・パビリオン(エジプト)
形式:オンライン同時開催(Zoom)
オンライン参加申込:https://forms.gle/AhjT9E7YuxsAcr8Y7
参加費:無料

本シンポジウムに関するお問い合わせ先
アイ・シー・ネット株式会社
農林水産省主催シンポジウム事務局
SideEvent_Secretariat@icnet.co.jp
 

 


参考文献:
https://www.unep.org/resources/emissions-gap-report-2022

(情報広報室 トモル ソロンゴ)
 

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