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国際連合環境計画(UNEP)「Emissions Gap Report 2019(温室効果ガス排出抑制目標ギャップ報告書)」概要

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国連環境計画(UNEP)の報告によると、過去10年間、世界の温室効果ガス排出は年率1.5%で増加を続け、2018年、森林破壊等の土地利用変化からの排出も含む推定量は、二酸化炭素換算で史上最高の55.3ギガトン(553億トン)に達した。世界の平均気温の上昇を1.5度に抑制することを目指すパリ協定(Paris Agreement)による排出削減策が実施されたとしても、世界の平均気温は3.2度上昇する可能性がある。1.5度・2度目標の達成には、2020年から2030年の間、温室効果ガス排出をそれぞれ毎年7.6%・2.7%減らさなければ、気候変動によるインパクトを抑制するための機会を逃しかねない。

G20諸国は全体で全温室効果ガス排出の78%を排出する一方、うち、5加盟国のみがゼロ排出ターゲットにコミットしている。オーストラリア、ブラジル、カナダ、日本、韓国、南アフリカ、米国の7か国は、温室効果ガスの排出削減等の現在の国別目標(Nationally Determined Contributions-NDC)を達成するためのさらなる努力が必要である。

 

より詳しい内容に関しては、以下のサイトを通じ報告書原文を参照のこと。

https://www.unenvironment.org/resources/emissions-gap-report-2019

https://www.unenvironment.org/news-and-stories/press-release/cut-global-emissions-76-percent-every-year-next-decade-meet-15degc

 

なお、概要に関する本翻訳は、UNEPら公式に承認を受けたものではなく、翻訳上の誤りなどの責任は文責にある。

(文責:研究戦略室  飯山みゆき)

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