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476. 2月10日は「世界マメの日」

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476. 2月10日は「世界マメの日」

国連は、2016年の「国際マメ年」を記念して、2月10日を「世界マメの日」とすることを2018年12月開催の国連総会で定めました。世界マメの日は、マメ類のもつ優れた栄養、持続可能な食料システムと飢餓のない世界への貢献についての認識を高める機会となることを目指しています。

マメ類(pulses)は、

  • 経済的に入手しやすく栄養ある食べ物として、あらゆるレベルでの食料安全保障に貢献
  • 肥料の最適化と土壌の健全性の向上
  • 農業生物多様性と気候変動に対するレジリエンスの向上
  • 生態系の回復と生態系サービスの向上
  • 特に持続可能な開発目標(SDGs)の2、3、12、13に貢献

できることから、この国際デーの担当機関であるFAOは、他機関と連携し啓発活動を行っています。

 

FAOが先日公開した、「Crops and climate change impact briefs(作物と気候変動への影響に関する概要)*」には、ササゲの章が設けられています。ササゲは、熱帯・亜熱帯地域、特にアフリカで重要なマメ科作物で、干ばつに対して耐性がありますが、農家にとっては、不安定で極端な気象条件が増える中、ササゲの栽培において気候変動への対策も不可欠になってきています。本書では、クライメート・スマート農業(CSA)による持続可能で回復力のあるササゲ生産システムや、気候変動への適応と緩和のためのアプローチについて説明しています。さらに、これらを実践することにより、特に、以下の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献すると強調しています。

  • 作付体系や食生活に導入することで、全ての人が栄養価の高い食料を入手できる(SDG2.1)。
  • 収量と所得を向上させ、小規模農民の所得と生産性を倍増する目標に直接貢献できる(SDG 2.3)。
  • 栄養価の高い飼料を提供し、作物と家畜両方を生産することで、小規模農家に多くの利益をもたらす(SDG2.3)。
  • 経済生産性向上の機会を創出する(SDG 8.2)
  • 土壌の肥沃度を改善し、侵食を防ぐことで、より持続可能で強靭な食料システムの構築に貢献する(SDG 2.4)
  • 非感染性疾患の予防を助ける(SDG 3.4)
  •  農村における適切な雇用の機会を創出する(SDG 8.5) 


国際農研では、ササゲ遺伝資源の様々な形質、とくに豆の品質に関連する形質についての情報を掲載した「EDITS-Cowpeaデータベース」を公開しています。

*「Crops and climate change impact briefs(作物と気候変動への影響に関する概要)」は、世界の農業食品セクターにとって重要な 5作物(コーヒー、ササゲ、トウモロコシ、コメ、小麦)にクライメート・スマート農業(CSA)の実践を適用するための知見を提供することを目的としています

Crops and climate change impact briefs
Climate-smart agriculture for more sustainable, resilient, and equitable food systems
https://www.fao.org/3/cb8030en/cb8030en.pdf

(文責:情報広報室 金森 紀仁)


 

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