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448. フライドポテトとグローバル・フードシステム

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448. フライドポテトとグローバル・フードシステム

先日、日本で報道されましたように、大手ハンバーガーチェーンが、今月24日からフライドポテトの一部の商品の販売を一時休止することになりました。原因は北米からの原料輸入の遅れですが、その背景には、新型コロナの影響でコンテナが不足するなど世界的に物流網が混乱していることに加え、輸送経由地となっているカナダ西海岸の港の近くで、先月、大規模な水害が発生し港が混雑し、原料である加工したジャガイモの輸入に遅れが出ていることがあります。 

この件は海外でも報道されました。 AFPによる報道は、まず2021年にカナダ西部を襲った一連の極端現象 -熱波と山火事・洪水・干ばつ― の農業生産への影響に言及しました。カナダ政府の統計によると、2020年に比べ、2021年はトウモロコシの生産は増えたものの、小麦、キャノーラ、オオムギ、大豆、オーツ麦の生産は減少し、干ばつに原因があったとしています。逆に、カナダのジャガイモ生産は、収穫期に低温・湿潤状態がなかったことで、今年は前年比で18%の生産増を達成しました。2021年中ごろまで、港からの農産物輸出は前年比でも好調でしたが、11月、ブリティッシュコロンビア州での記録的な大雨によりインフラが破壊され、バンクーバー港への輸送手段を寸断したことで、輸出が滞ったとのことです。  AFPによると、既に鉄道から港への輸送路の寸断は解消しつつあり、輸送量も安定しつつあります。

遠いカナダの極端気象による輸送手段の寸断によって生じた日本のフライドポテト問題は、グローバル・フードシステムが極めて密接に結びついていることを示す象徴的な出来事といえます。

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)