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154. 世界食料デー

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本日10月16日は世界食料デーです。

2020年のテーマは「育て、養い、持続させる。共に。―未来をつくる私たちのアクション」。

世界食料デー(World Food Day)は、1945年10月16日に国際連合食糧農業機関(FAO)が設立されたことを記念し、世界の食料問題を考える日として国際連合が1981年に世界共通の国際デーとして制定しました。今年ノーベル平和賞を受賞した国連世界食糧計画(WFP)をはじめとして、多くの記念イベントが毎年開催されていますが、日本ではあまり認知されていません。

国際農研は創立50周年記念して、世界の食料システムや国際連携の重要性をテーマにしたシンポジウムを開催します。これを機に世界が抱える食料問題について考えてみてはいかがでしょうか?

 

JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム2020

「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」

https://www.jircas.go.jp/ja/symposium/2020/e20201110

 

世界食糧賞(World Food Prize)

世界食料デーにちなみ、多大な貢献をした人に対して毎年世界食糧賞が贈られており、2020年はラタン・ラル博士(米国、インド)が受賞しました。天然資源を保全し気候変動を緩和しつつ、食料生産を増加させることができる土壌管理法を開発し、主流化したことが今回の受賞につながりました。博士は、化学肥料への依存度が高かった1970年代の土壌肥沃化戦略とは一線を画しており、不耕起農法、カバークロップ、作物残渣、マルチング、アグロフォレストリにより劣化した土壌を修復しつつ、大気中の炭素を土壌中に貯留することによって有機物を増加させ、大気中の二酸化炭素の増加をも抑制することができる手法を確立しました。

 

東京栄養サミット2021

栄養不良の解決に向けた国際的取組を推進するために、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて、12月に東京栄養サミットが開催される予定でしたが、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響で、2021年12月に延期することが決定されました。東京栄養サミットでは、

(1)栄養のユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの統合

(2)健康的で持続可能なフードシステムの構築

(3)脆弱な状況下における栄養不良対策

(4)データに基づくモニタリング(説明責任)

(5)栄養改善のための財源確保

の5つのテーマを取り上げ、世界各国の栄養関係者とともに課題解決に向けた議論が行われる予定となっています。

 

参考:

10月16日 世界食料デー(World Food Day)(FAO):http://www.fao.org/japan/portal-sites/wfd/en/

2020年世界食料デーイベント(WFP):https://ja.wfp.org/WorldFoodDay2020inJapan

World Food Prize:https://www.worldfoodprize.org/

東京栄養サミット2020の開催延期(外務省):https://nutritionforgrowth.org/events-japanese/

 

(文責:研究戦略室 金森紀仁)

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