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136. IMF: 環境保全のためのグリーンリカバリーに投資せよ

 

国際通貨基金(IMF)のFinance & Development誌2020年秋号にて、Ulrich Volz教授が論考「環境保全のためのグリーンリカバリーに投資せよInvesting in a Green Recovery」を寄稿しました。

COVID-19パンデミックは、2008-2009年のリーマン・ショック以上に全人類に影響を及ぼしています。世界中で医療・社会システムの脆弱性と経済の脆さが露呈し、同時に災害への備えの必要性をかつてないほどに示しました。危機後に経済や社会を再建する際には、回復力を高めることが重要な指針となります。我々は将来のパンデミック再来だけでなく、気候変動という人類に差し迫るもう一つの危機に対しても耐えられるように備えなければなりません。

そのためには環境保全のための投資がカギとなり、国際金融機関は気候変動に脆弱な国々にも支援を差し伸べる必要があります。残念ながら、気候変動の最大の犠牲者は、産業と農業による人為的な地球温暖化の原因とは最もかけ離れた国々であります。これら国々にとって、気候変動に対するレジリエンス強化のための投資拡大は死活問題ですが、その手段がありません。さらに気候変動による金融リスクで資本調達コストに気候リスクが上乗せされ、気候危機への脆弱性が債務コストを増大させ、気候に対する強靭性を高めるための投資を行う財政的な余裕を減らしているという悪循環に陥りかねません。このため、これらの国々に対する国際支援が急務です。

参考文献

Ulrich Volz INVESTING IN A GREEN RECOVERY Fall 2020 Issue. International Monetary Fund. https://www.imf.org/external/pubs/ft/fandd/2020/09/investing-in-a-green…

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)