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116. 2020年アース・オーバーシュート・デイ

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アース・オーバーシュート・デイ(Earth Overshoot Day)とは、特定の年において人類の生態系資源やサービスに対する需要が地球による再生供給能力を超えてしまう日として定義されます。アース・オーバーシュート・デイは、非営利の国際シンクタンクであるグローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network)によって企画・報告されています。

人類は現在、地球が再生可能な資源を60%超えて、言い換えれば、地球1.6個分の資源を搾取しているといえます。1970年初頭以来、生態系への需要が供給を上回り続ける状況が続いています。毎年アース・オーバーシュート・デイを決定するにあたり、地球が毎年生み出すことのできる生態系資源である環境収容力(biocapacity)が人間の生態系に対する需要を満たす日数を計算し、残りの日は需要が供給を上回る<オバーシュート>としてみなされます。

2020年のアース・オーバーシュート・デイは、コロナウイルス感染症・パンデミックの影響を考慮して、2019年よりも3週間ほど遅い8月22日と決定されました。今年は、カーボン・フットプリントが2019年より14.5%、森林産物フットプリントが2019年から8.4%減少した結果、昨年よりも生態系フットプリントが9.3%減少したとしました。一方、パンデミックはグローバル・フードシステムの寸断をもたらしたものの、フードロスや貧困層の栄養問題を悪化させたことから、フード・フットプリントについては減少なしと想定しました。

 

参考文献

Global Footprint Network. https://www.footprintnetwork.org/ https://www.footprintnetwork.org/2020/06/05/press-release-june-2020-ear…

Earth Overshoot Day https://www.overshootday.org/

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)

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