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1533. 2026年6月の世界食料価格動向(FAO食料価格指数)

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1533. 2026年6月の世界食料価格動向(FAO食料価格指数)

 

国連食糧農業機関(FAO)が公表した2026年6月の食料価格指数は、平均130.3ポイントとなり、前月からわずかに低下(前月比▲0.3%)しました。植物油および食肉の価格指数が上昇した一方で、砂糖、穀物および乳製品の価格指数が下落し、全体としては小幅な低下となりました。前年同月比では1.7%上昇していますが、2022年3月に記録したピークと比較すると18.7%低い水準にあります。以下の各品目の動向は、いずれもFAOの公表内容に基づきます。

穀物価格指数は平均110.2ポイントで、前月比3.5%の低下、前年同月比では2.7%の上昇となりました。小麦価格は4.4%下落しました。黒海地域における収穫の進展と良好な供給見通しが、米国および豪州における作柄懸念を上回ったことが主な要因とされています。なお、豪州については、一部地域での降雨により干ばつリスクの緩和が見られるものの、エルニーニョ現象に伴う乾燥傾向や生産資材価格の上昇が、生産見通しの下押し要因として引き続き指摘されています。また、米ドル高や原油価格の下落も下押し要因となりました。トウモロコシ価格は、南米主要輸出国における供給見通しの改善や、原油安に伴うバイオ燃料需要の鈍化を背景に6.2%低下しました。大麦およびソルガム価格も、それぞれ3.4%、7.7%低下しました。一方、米価格指数は3.2%上昇しました。アジアにおけるインディカ米需要の拡大に加え、天候不安やコストの上昇が価格を下支えしたと報告されています。

植物油価格指数は平均192.0ポイントとなり、前月比3.8%上昇しました。前年同月比では23.3%高い水準です。パーム油価格は、インドネシアにおけるバイオディーゼル需要の拡大や収量低下に伴う輸出余力の減少懸念を背景に上昇しました。菜種油価格も、豪州およびカナダの天候不順とバイオ燃料需要の強さを背景に上昇が続きました。ヒマワリ油価格は、足下の供給引き締まりと次期の供給増加見通しが相殺され、おおむね横ばいでした。一方、大豆油価格は、南米での季節的な供給増加や原油価格の下落を背景に小幅に下落しました。

食肉価格指数は平均131.0ポイントで、前月比0.4%上昇、前年同月比では4.0%上昇しました。FAOによれば、本指数は過去最高水準に達しています。鶏肉価格は、世界的な輸入需要の拡大とブラジルにおける生産調整による供給引き締まりを背景に上昇しました。羊肉価格も、堅調な需要と輸出余力の制約により上昇しました。一方、豚肉価格はEU域内での供給の潤沢さとアジア需要の低迷を背景に下落が続きました。牛肉価格も、豪州からの輸出増加見通しや中国向け需要の伸び鈍化を受けて小幅に下落しました。

乳製品価格指数は平均117.4ポイントで、前月比1.5%低下しました。前年同月比では24.5%低い水準です。脱脂粉乳価格は、EUおよび米国における供給改善と需要の一服を背景に低下し、5か月続いた上昇が終了しました。なお、前年同月比では依然として高水準にあります。全脂粉乳価格は、中国からの輸入需要の弱さが、東南アジアや中東など他地域からの堅調な需要を上回り、下落しました。バターおよびチーズ価格も、EUおよび米国での生乳供給の改善と生産増加を背景に下落しました。特にチーズ価格は11か月連続の下落となっています。

砂糖価格指数は平均89.7ポイントで、前月比5.7%低下し、前年同月比でも13.3%低い水準となりました。ブラジル国内のエタノール価格が6月まで3か月連続で下落したことで、サトウキビがエタノール向けから砂糖生産向けへ振り向けられたことが、国際砂糖価格の下押し要因となりました。また、ブラジルレアル安による輸出拡大も下押し要因となりました。一方で、インドやタイなど主要生産国における2026/27年度のエルニーニョ影響への懸念が、価格の下落幅を一定程度抑制しているとされています。

2026年6月の食料価格指数は、全体としては前月比でほぼ横ばい圏の動きとなりましたが、品目別には明確な差が見られます。穀物や砂糖は供給改善を背景に下落する一方、植物油および食肉は需給の引き締まりやエネルギー市場の影響を受けて上昇しました。今後は、エルニーニョ現象が主要穀物や砂糖の生産に与える影響に加え、エネルギー価格やバイオ燃料需要の動向が国際食料価格の変動要因として重要になると考えられます。これらの点について、引き続き動向を注視する必要があります。

 

(文責:戦略統括室 飯山みゆき)
 

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