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1452. 2026年2月 世界食料価格動向
1452. 2026年2月 世界食料価格動向
FAO食料価格指数は、2026年2月、125.3ポイントと1月の改定値から0.9%上昇しました。穀物、肉類、植物油の価格指数の上昇が、乳製品と砂糖の価格指数の下落を上回り、5ヶ月連続の下落を経て初めて指数が上昇しました。ただし前年比では1.0%低下し、2022年3月に記録したピークからは21.8%も下落しました。
FAO穀物価格指数は2月、前月比で1.1%上昇しましたが、前年比では依然として3.5%低水準です。 2月の世界の小麦価格は、欧州と米国の一部地域における霜害や冬枯れリスクの高まりの報告を受け、1.8%上昇しました。ロシア連邦における物流の混乱と黒海地域における緊張の継続も、この上昇に寄与しました。世界のトウモロコシ価格は概ね横ばいでしたが、大麦相場は、オーストラリア産大麦に対する中国の持続的な需要と、欧州から調達する北アフリカの買い手による買い付けにより、引き続き堅調に推移しました。ソルガム価格も、堅調な国際需要を受けて上昇しました。FAO米価格指数は、バスマティ米とジャポニカ米の持続的な需要に支えられ、2月に0.4%の小幅上昇となりました。
FAO植物油価格指数は2月に前月比3.3%上昇し、2022年6月以来の高水準に達しました。この上昇は、パーム油、大豆油、菜種油の価格上昇が、ひまわり油の相場下落を相殺して余りあったことによります。国際パーム油価格は、堅調な世界的な輸入需要と東南アジアの季節的な生産量減少に支えられ、3か月連続で上昇しました。世界の大豆油価格は、米国のバイオ燃料政策支援策への期待から上昇し、菜種油価格はカナダ産供給に対する輸入需要拡大の見通しから反発しました。対照的に、ひまわり油価格は、価格上昇とアルゼンチンからの輸出供給増加による輸入需要の低迷を反映して緩やかに下落しましたが、前年同月比では依然として大幅に上回った水準でした。
FAO食肉価格指数は2月に1月の改定値から0.8%上昇、前年同月比では8.0%上昇しました。この上昇は主に世界的な牛肉と羊肉の価格上昇によるもので、鶏肉と豚肉の相場は小幅な上昇にとどまりました。
FAO乳製品価格指数は1月比1.2%低下、前年比19.2%低下しました。2月の下落は主に、EU域内でのチーズ価格の継続的な下落によるもので、これは牛乳の供給状況の改善、主要輸出市場からの需要の低迷、そして国際競争の激化によるものです。一方、脱脂粉乳と全粉乳の国際価格は、特に北アフリカ、近東、東南アジアからの輸入需要の増加と、ニュージーランドにおける牛乳供給の季節的な伸びの鈍化に支えられ、大幅に上昇しました。
FAO砂糖価格指数は2月、1月比で4.1%、前年比で27.3%低下し、2020年10月以来の最低水準となりました。今シーズンの世界的供給過剰への期待は、引き続き世界の砂糖価格に下押し圧力をかけています。米国における過去最高の生産量の予測など、総じて良好な生産見通しは、インドの生産予測の下方修正とブラジルの季節的な生産量減少による価格上昇圧力を相殺して余りあります。
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)