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1492. 2026年4月 世界食料価格動向

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1492. 2026年4月 世界食料価格動向

 

FAO食料価格指数は、2026年4月に平均130.7ポイントとなり、改定後の3月水準から1.6%上昇し、3ヶ月連続の上昇となりました。ただし上昇率は前月よりやや鈍化しました。植物油、肉類、穀物の価格指数が上昇した一方で、砂糖と乳製品の価格指数は低下しました。過去の水準と比較すると、食料価格指数は1年前の水準を2.0%上回っていますが、2022年3月に記録したピーク値からは18.4%低い水準にとどまっています。

FAO穀物価格指数は、4月に平均111.3ポイントとなり、3月から0.8%上昇、前年同月比でも0.4%上昇しました。この上昇は、ソルガムと大麦を除く主要穀物全体の価格上昇を反映しています。国際小麦価格は0.8%上昇し、米国の一部地域での干ばつや、オーストラリアにおける降雨不足の懸念が背景にあります。また、エネルギー価格の高騰やホルムズ海峡の実質的閉鎖に伴う供給混乱により肥料価格が上昇し、2026年の作付面積減少見通しも価格を押し上げました。トウモロコシ価格も0.7%上昇し、ブラジルでの天候懸念や米国での播種時の乾燥、原油価格上昇に伴うエタノール需要の強さが要因となりました。米価格指数は1.9%上昇し、輸出国における燃料費上昇に伴う生産・流通コスト増加が反映されました。一方でソルガム価格は、中国の輸入需要の減少と供給見通しの改善により4.0%下落しました。

FAO植物油価格指数は前月比で5.9%上昇し、2022年7月以来の高水準となりました。パーム油、大豆油、ヒマワリ油、菜種油のすべてで価格が上昇しています。特にパーム油は5ヶ月連続の上昇となり、バイオ燃料需要の拡大や原油価格の上昇、生産国における政策支援が寄与しました。また、東南アジアでの生産減少懸念も価格を押し上げました。大豆油および菜種油は、それぞれ米国およびEUにおけるバイオ燃料需要の強さを背景に上昇しました。ヒマワリ油は黒海地域の供給逼迫が継続していることから高止まりしています。

FAO食肉価格指数は前月比で1.2%上昇し、前年同月比では6.4%上昇して過去最高水準に達しました。牛肉価格は、ブラジルにおけると畜可能牛の供給制約や群再構築の影響により上昇し、さらに中国などからの強い輸入需要も価格を押し上げました。豚肉価格はEUでの季節需要増加により上昇しましたが、ブラジルの供給増により一部相殺されました。鶏肉価格はアフリカ向け需要の増加を背景に上昇しましたが、中東向け輸出は物流制約の影響を受けました。羊肉価格は概ね横ばいとなっています。

FAO乳製品価格指数は前月比で1.1%低下し、前年同月比では21.2%低い水準となりました。バターおよびチーズ価格の下落が主因であり、EUやオセアニアにおける豊富な生乳供給が背景にあります。一方、脱脂粉乳価格は北アフリカや中東、東南アジアからの需要増により上昇し、2022年10月以来の高水準となりました。全脂粉乳価格は概ね横ばいで推移しました。

FAO砂糖価格指数は前月比で4.7%下落し、前年同月比では21.2%低い水準となりました。この下落は、主に中国やタイなど主要生産国での生産見通し改善および世界的な供給増加期待を反映しています。また、ブラジル主要産地で良好な天候のもと収穫が始まったことも価格の下押し要因となりました。

 

(文責:戦略統括室 飯山みゆき)
 

 

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