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1519. 「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」:放牧地の価値と回復の重要性
1519. 「砂漠化および干ばつと闘う国際デー」:放牧地の価値と回復の重要性
国連は毎年6月17日を「砂漠化および干ばつと闘う国際デー(Desertification and Drought Day)」と定め、土地劣化と干ばつへの対応の重要性について世界に呼びかけています。2026年は「Rangelands: Recognize. Respect. Restore.(放牧地:認識し、尊重し、回復する)」をテーマに掲げ、放牧地(レンジランド)の重要性に焦点を当てています。
国連の発信によれば、放牧地は世界の陸地の50%以上を占める広大な生態系であり、食料供給、水循環の維持、生物多様性の保全、さらには気候変動への適応において重要な役割を果たしています。また、これらの地域は約20億人の生計を支えており、特に牧畜民や先住民コミュニティにとって、文化的・経済的基盤となっています。
一方で、国連は、放牧地が気候変動、過放牧、土地利用の競合などの影響を受け、世界的に劣化が進行していると指摘しています。推計では、放牧地の最大で約50%がすでに劣化、または劣化のリスクに直面しているとされています。このような状況は、食料安全保障や水資源の安定、地域経済に影響を及ぼす可能性があるとされています。
また、国連は対応の方向性として、持続可能な土地・水管理の推進、干ばつへの備えの強化、地域主導の回復活動への投資の重要性を挙げています。これらの取り組みにより、放牧地の生態系機能を回復し、その恩恵を将来世代に引き継ぐことが可能であるとされています。
2026年の取り組みは、「国際放牧地および牧畜民年(International Year of Rangelands and Pastoralists)」とも連動しており、放牧地の経済的・環境的価値の再評価、伝統的な管理主体への理解と尊重、ならびに劣化した土地の回復に向けた政策と投資の強化が求められています。
砂漠化や干ばつは気候変動とも密接に関連しており、その影響は地域にとどまらず広域的に及びます。今回の国際デーは、土地の健全性の維持・回復が気候リスクの低減や持続可能な開発に資することを示す機会であり、各国および地域レベルでの取り組みの強化が重要であると考えられます。
(文責:戦略統括室 飯山みゆき)