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1121. 国連生物多様性条約COP16がコロンビアで開催
1121. 国連生物多様性条約COP16がコロンビアで開催
2024年10月21日から11月1日まで、コロンビアのカリにおいて、国連生物多様性条約(CBD)第16回締約国会議(COP16)が開催されます。今回のテーマは、自然との講和(Peace with Nature)で、その独特な地形のゆえ、高い生物多様性を持つコロンビアのカリにおいて、各国政府だけでなく、地方自治体、企業、女性・若者及び先住民を含む一般市民が一堂に会し、「自然と共生する世界」という2050年ビジョン実現に向けた行動を加速します。
COP16において、各国政府は、生物多様性枠組の実施に向けた進捗状況をレビューし、国家生物多様性戦略・行動計画(National Biodiversity Strategies and Action Plans: NBSAPs)との整合性の評価を行う予定です。とくに2022年COP15で採択された昆明モントリオール世界生物多様性枠組(Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework: GBF)は、陸域及び海域の少なくとも30%を保全することを目指す30 by 30は、「自然との平和条約 "peace pact with nature"」に相当し、気候変動でのパリ協定にも匹敵すると歓迎されてきました。
昆明モントリオール・グローバル生物多様性枠組みのもと、2030年までに達成されるべきターゲットについて、以前のブログの内容を再掲します。
- 世界の陸域・内水・海岸地域・海洋の少なくとも30%、とりわけ生物多様性・エコシステム機能やサービスにとって重要な地域を重点的に保全する
- 世界的に食品廃棄物を半減する
- 農薬や取扱注意の化学薬品の過剰使用やリスクを半減する
- 2030年までに段階的に生物多様性にダメージを与える補助金を削減あるいは見直す一方、生物多様性保全・持続的利用に資する仕組みを強化する
- 2030年までに国内・国際生物多様性関連の官民ファンディングを少なくとも毎年2000億ドル調達する
- 先進国から途上国、とりわけ最貧国・島嶼国・経済移行国に対する国際資金フローを、2025年まで少なくとも年間200億ドル、2030年までに年間300億ドル程度まで増額する
- 侵略的外来種を半減させる
- 多国籍大企業や金融機関に対し、供給網・バリューチェーンにおける活動が生物多様性に及ぼしうるリスク・依存度・インパクトを監視し、評価し、開示することを要求する
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)