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1518. 2026年5月は観測史上2番目の高温、欧州では早期熱波-エルニーニョ移行の可能性も

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1518. 20265月は観測史上2番目の高温、欧州では早期熱波-エルニーニョ移行の可能性も

 

欧州の気候監視機関であるコペルニクス気候変動サービス(C3Sは、20265月の世界の気温、海洋、極域の状況に関する最新の分析結果を公表しました。同報告によれば、20265月の世界平均気温は観測史上2番目に高く、産業革命前と比較して1.42℃高い水準となりました。これは2024年に次ぐ高水準であり、2026年に入って以降も地球規模で高温傾向が継続していることが示されています。

海洋についても高温状態が続いています。C3Sによると、20265月の世界の海面水温は同月として観測史上2番目の高さとなりました。特に熱帯太平洋では高い海面水温が広範囲にわたって確認されており、赤道域ではエルニーニョ現象への移行を示唆する状況がみられています。今後数カ月以内にエルニーニョが発生した場合、全球的な気温上昇や極端気象の増加につながる可能性があると指摘されています。

ヨーロッパでは気温の変動が顕著でした。C3Sの分析によれば、5月中旬までは平年より低温が続いた一方、その後急激に気温が上昇し、西ヨーロッパでは季節として異例に早い時期に強い熱波が発生しました。フランス、英国、アイルランド、ポルトガルなどでは5月の最高気温記録が更新され、一部地域では体感温度が3540℃に達しました。

降水の分布にも地域差がみられました。C3Sによると、ヨーロッパの西部・中部・南部(スペイン、イタリアなど)では乾燥傾向がみられた一方で、トルコや黒海沿岸地域、北欧では降水量が平年を上回り、洪水が発生した地域もありました。

水文状況については、中央・東ヨーロッパで降水不足により河川流量が低下した一方、トルコやイベリア半島の一部では流量の増加がみられるなど、地域差が確認されています。さらに世界全体では、北米の一部、アジア、アフリカ南部、オーストラリアなどで多雨傾向がみられた一方、中央アジアや南米の広範囲では乾燥傾向が報告されています。

極域では、北極の海氷面積が5月として観測史上4番目に小さい水準となり、特にバレンツ海北部やスバールバル諸島周辺で顕著な減少がみられました。南極においても海氷面積は平年を約9%下回り、低水準の状態が続いています。

今回のC3Sの分析結果は、気温の上昇に加えて、海洋、降水、海氷といった複数の気候要素が同時に変動していることを示しています。特に、今回のように季節としては早い時期に強い熱波が発生する現象は、極端現象の発生時期が前倒しになっている可能性を示唆しており、今後の気候リスクの増大が懸念されます。

また、エルニーニョへの移行が進行した場合、今後数カ月から1年程度にわたり、全球規模での気温上昇や異常気象の偏在がさらに強まる可能性があります。一方で、その発達の強さや持続期間には不確実性があるため、引き続き慎重なモニタリングが必要です。

これらの変化は、「平均値の上昇」にとどまらず、「発生時期「強度」「地域差」」といった側面での極端化を伴っており、社会・経済活動への影響をより複雑なものにしています。今後は、長期的視点に立った適応策とリスク管理の重要性が一層高まると考えられます。

 

(文責:戦略統括室 飯山みゆき)

 

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