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1441. 国連、農業食料システムの抜本的改革を訴える

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1441. 国連、農業食料システムの抜本的改革を訴える

 

食料価格の高騰と農家収入の減少は、世界の食料システムへの圧力を増大させています。昨年、世界で最大7億2000万人が飢餓に直面し、数十億人が健康的な食生活を送ることができず、さらに2024年時点で、慢性的な飢餓に苦しむ人の数は2015年より9600万人増加したと報告されました。こうした背景を受け、国連は、世界の農業食料システムを変革するための緊急の投資とイノベーションの必要性を呼びかけました。


農業食料システムは、農業や漁業から食品加工、輸送、市場、消費に至るまで、食料を畑から食卓に届ける一連の流れ全体を網羅しています。農業食料システムは世界中の人々の生活を支え、世界の労働力の39%以上、そしてアフリカでは雇用の約64%を創出し、食料供給にとどまらず、農村経済、公衆衛生、貿易、そして環境の持続可能性を形作っています。これらのシステムを変革することで、保健、経済成長、環境保護の分野で5兆ドルから10兆ドルの利益を生み出すことができると推計されています。さらに、2030年までに世界の若年人口は7%増加すると予測されており、若者の有意義な参加を保証することで、農業食料システムの変革が包摂的で持続可能な未来に貢献します。

2021年の国連食料システムサミット以降、130カ国が食料の栽培、加工、流通の改革に向けた国家レベルの道筋を策定しました。しかし、飢餓は依然として容認できないレベルにありながら、財政余地は縮小し、農業食料システムへの圧力は高まっています。国連のアミナ・モハメッド事務次長は、最もニーズの高い分野で行動を加速させることで、誰一人取り残さないよう、実行に移す必要性を強調しました。モハメッド事務次長はまた、2026年が国際女性農業年と定められていることに触れ、ジェンダー格差の解消が、正義の問題であるだけでなく、すべての人にとってより良い結果をもたらす原動力であると付け加えました。

モハメッド事務次長は、食料システムを、誰一人取り残さない持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた前進を加速させる強力な原動力、と称しました。野心を行動に移し、協調を成果につなげることで、生産性の向上、働きがいのある人間らしい雇用の創出、そしてレジリエンスの強化を実現できます。そのためには、より多くの資金を動員し、データシステムから新興技術に至るまで、デジタルイノベーションを活用することが求められます。
 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)

 

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