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1252. 国際植物防疫デー

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1252. 国際植物防疫デー

 

私たちは、食料の80%と呼吸する酸素の98%を植物に依存しています。しかし、このうち20%~40%が病害虫の被害で失われているとされています。人やモノの移動の増加を背景に、植物病害虫が新たな地域へまん延するリスクも増加しています。

植物の健全性は食料安全保障の基盤であり、人間、動物、そして環境の健全性と相互に関連しています。健全な植物は、人間と動物に栄養豊富な食料を提供し、バランスの取れた生態系の促進に貢献します。対して、病害虫に感染した植物は、食料供給に連鎖的な悪影響を及ぼし、有害な病原体を介して人獣共通感染症の発生を引き起こす可能性があります。農薬は害虫管理において重要な役割を果たしますが、過剰使用や不適切な管理は、生物多様性の喪失、環境汚染、生態系の機能不全、食品安全への懸念、そして農薬耐性を引き起こします。

食料安全保障、飢餓、環境保全等の世界的な課題に取り組むためにも、植物病害虫の新たな地域へのまん延を防止することが重要です。

国連は、5月12日を「国際植物防疫デー(International Day of Plant Health)」と定め、植物防疫が飢餓の撲滅、貧困の削減、生物多様性と環境の保護及び経済発展の促進において重要な役割を果たしていることについて国際的な認識を高めるための日としました。

 

(参考リンク)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/keneki/220502.html
https://www.fao.org/plant-health-day/en 


(文責:情報プログラム 飯山みゆき)

 

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