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1037. 大気中の二酸化炭素濃度が観測史上最速ペースで上昇
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1037. 大気中の二酸化炭素濃度が観測史上最速ペースで上昇
スクリップス海洋研究所は、1958年にマウナロア観測所で二酸化炭素濃度のモニタリングを開始した故Charles David Keeling博士の業績で知られています。 Keeling 博士は、北半球における植物の成長期に二酸化炭素水準が低下し、植物が枯れる秋に上昇し始めることを示したKeeling Curveで知られています。Keeling博士はまた、CO2の季節的変動だけでなく、毎年上昇していることを示した最初の研究者として認識されています。
アメリカ海洋大気庁(NOAA) とスクリップス海洋研究所は、6月6日、マウナロア観測所において、大気中の二酸化炭素濃度が観測史上最速ペースで上昇したと発表しました。
科学者らは、2024年5月の平均濃度が426.7 ppm と、2023年5月に観測した423.78 ppmから2.92 ppm上昇したと報告、2022年から2024年にかけての上昇率は、化石燃料燃焼由来の排出にエルニーニョ条件が重なって、陸地エコシステムが大気中二酸化炭素を吸収する能力を制限した可能性に言及しました。
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)