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633. 最近の極端現象

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633. 最近の極端現象

先週末は30℃近い気温を記録した関東ですが、週半ばより今日にかけて初冬近い寒さとなり、この後も10月は大きな寒暖差が予測されているようです。ここのところ、日本および世界で極端な気象現象についてのニュースをよく耳にします。

9月半ばに日本に上陸した台風14号(Nanmadol)は、上陸時の中心気圧は935hPaで、日本に上陸した台風の中では過去4番目に低い(2000年以降では最も低い気圧)、過去最高級とも称されました。

世界気象機構によると、9月末には、キューバ・フロリダを襲ったIan、またフィリピン・ベトナムに被害をもたらしたNoruと、地球の反対側の地域で、熱帯サイクローンが過去最高規模の被害をもたらしました。ハリケーン Ianは、9月27日にキューバ―に上陸後、メキシコ湾の暖かい海水によって勢力と規模をつよめて9月28日に数百年に1度クラス相当の規模でフロリダを襲い、多くのインフラ被害をもたらしました。フィリピンでは、9月24-25日、台風Noruが破壊的な影響をもたらしました。最悪の被害をうけた地域には推定200万人以上が暮らしているとされていますが、多くの人々が事前にしていたことで、人的被害の拡大を防ぎました。Noruはその後、9月26-27日にベトナムを襲い、緊急警報が発出され、国連機関も緊急事態への対応を講じたと報じられています。

 

今後も気候変動は極端現象の頻度を増大させていくことが予測されています。早期警戒システムの拡充に加え、気候変動適応・緩和策を講じていくことが求められています。 

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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