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627. 食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー

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627. 食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー

 

9月29日は、国連の定める「食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー(International Day of Awareness of Food Loss and Waste)」です。日本では、生産されたものの消費されなかった食料をまとめて食品ロスと呼ぶことが多いのですが、世界的には、その食料がどの段階で失われたかによって、食品損失(food loss、小売に到達する前の段階で失われた食品)と食品廃棄(food waste、小売や消費者が廃棄した食品)との2種類に分けて考えます。本日の国際デーのように両方を指す場合にはfood loss and waste(食品損失・廃棄、以下食品ロス)と表記します。

2014年から飢餓に苦しむ人々の数が徐々に増加する一方で、食べられる食料が食べられることなく毎日大量に失われ、捨てられています。世界で生産された食料の約 14%は収穫から小売までの間に失われ(損失)、また世界の食料生産全体の17%  (家庭で 11%、外食産業で 5%、小売業で 2%)は廃棄されていると推定されます。食品ロスは、グローバルフードシステムで利用される総エネルギー量の38%を占めます。

食品ロスは、フードシステムの持続可能性を蝕みます。食品ロスが生じると、水、土地、エネルギー、労働力、資本など、食料を生産するために使用されたすべての資源が無駄になります。さらに、廃棄された食品の埋め立て処理は温室効果ガスの排出につながり、気候変動の一因となります。食品ロスはまた、食料安全保障と食品の入手可能性に悪影響を及ぼし、食品のコストを上昇させる原因にもなります。

よって、食品ロス削減のために設計された統合的アプローチの採用に焦点を当てる必要があります。食料の有効活用には、グローバルまたローカルでのアクションが必要です。技術の導入、革新的な解決策(マーケティング用の e コマース プラットフォーム、格納式移動式食品加工システム等)、新しい働き方、食品の品質管理が、この変革を実現するための鍵となります。

食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デーは、より良いフードシステム構築に向けて、公的機関 (国または地方自治体) や民間(企業と個人)に行動を呼びかけ、優先順位を付け、食品ロス削減への変革を進める機会です。

私たちも、健康的な食事を選択したり、必要なものだけを購入したり、野菜などを見た目で判断しないようにしたり、ラベルの期限表示を正しく理解するようにしたりと、日常の習慣を少し変えるだけで世界に大きな影響を与えることができます。人々のために、そして地球のために、食品ロスを削減するための行動を起こしましょう。

 

(参考文献)

UN International Day of Awareness on Food Loss and Waste Reduction 29 September. https://www.un.org/en/observances/end-food-waste-day/  Accessed on Sep 26, 2022.

FAO. 15 quick tips for reducing food waste and becoming a Food hero.  https://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1309609/ Accessed on Sep 26, 2022.

(文責:情報広報室 白鳥佐紀子)