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110. Nature Climate Change: 新型コロナウイルス感染症に起因する現在そして将来のグローバル気候インパクト

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2020年8月6日、Nature Climate Change誌にて、「新型コロナウイルス感染症に起因する現在そして将来のグローバル気候インパクトCurrent and future global climate impacts resulting from COVID-19」論文が公表されました。COVID-19パンデミックに対する世界的な対応(移動規制・国境封鎖等)により、温室効果ガス排出と大気汚染の双方が急激に下落しました。国レベルのモビリティデータを用い、2020年2-6月の排出について推計した著者らの分析によると、4月にNOx排出は最大30%ほど低下しました。しかし、この冷却傾向は、世界的なSO2排出(地域歴な冷却効果を持つとされる ---*国立環境研究所)を20%減らすことで相殺されてしまいました。結果として、パンデミックによる対応の効果は無視できるほど小さいことが推計されました。他方、著者らは「グリーン」な経済刺激策と化石燃料投資への削減により、2050年まで0.3℃の温暖化を回避することは可能です。

 

参考文献

Forster, P.M., Forster, H.I., Evans, M.J. et al. Current and future global climate impacts resulting from COVID-19. Nat. Clim. Chang. (2020). https://doi.org/10.1038/s41558-020-0883-0

*国立環境研究所.「気候変動」と「大気汚染」の問題を同時解決!! 2019年8月26日  花岡達也 https://www.nies.go.jp/kanko/news/38/38-3/38-3-03.html

(文責:研究戦略室 飯山みゆき)