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世界気象機関(WMO)「WMO温室効果ガス年報  WMO GREENHOUSE GAS BULLETIN」概要

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世界気象機関(WMO)は、2018年のデータ解析に基づき、地球温暖化を引き起こす大気中の二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)の世界平均濃度が 、それぞれ407.8 ppm (1PPM=100万分の1)、1869 ppb(10億分の1) 、331.1 ppb に達し、過去10年の平均上昇率を上回る速度で、観測史上最高を更新したと発表した。これらの値は、1750年を基準とした産業化前に比べ、147%(CO2)、259%(CH4) 、 123%(N2O) 、高い水準である。1990年から2018年の間、長寿命の温室効果ガス(long-lived greenhouse gases: LLGHG)による放射強制力(radiative forcing)は43%増加したが、そのおよそ8割を二酸化炭素が占める。

GAW プログラム (http://www.wmo.int/gaw) は、温室効果ガス及びその他の微量成分の観測及び解析を組織的にとりまとめている。観測データはまず、参加国によって報告された後、日本の気象庁にある温室効果ガス世界資料センター(World Data Centre for Greenhouse Gases: WDCGG)に集められ、管理・運営されている。

 

より詳しい内容に関しては、以下のサイトを通じ報告書原文を参照のこと。

https://library.wmo.int/index.php?lvl=notice_display&id=21620#.Xd8h0Ol7mUm

なお、概要に関する本翻訳は、WMOから公式に承認を受けたものではなく、翻訳上の誤りなどの責任は文責にある。

(文責:研究戦略室  飯山みゆき)

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