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1275. コペルニクス: 史上2番目に暖かい5月

1275. コペルニクス: 史上2番目に暖かい5月
コペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、2025年5月は史上2番目に暑い5月となり、地上気温平均値は15.79℃で、1991~2020年の5月平均気温より0.53℃高くなりました。一方、2025年5月の気温は1850~1900年の推定平均値より1.40℃高い水準で、過去22か月中21か月続いてきた世界平均気温が産業革命以前の水準より1.5℃以上高い期間が終えることを意味しています。
一方、2024年6月から2025年5月までの12か月間は、1991~2020年の平均気温より0.69℃高く、産業革命以前の水準より1.57℃高水準でした。研究者によると、産業革命以前と比べて気温が1.5℃を超える月が前例のないほど長く続く期間を終えることは、地球にとって一時的な安息の時となるかもしれませんが、気候システムの温暖化が続くため、近い将来、再び1.5℃の閾値を超えることが予想されています。
2025年の北半球春(3月~5月)の世界平均気温は、1991~2020年の平均気温より0.59℃高く、2024年の北半球春に次ぐ記録上2番目に高い気温となりました。最大の正偏差は中央アジア西部、ロシア北東部、グリーンランド、南極大陸西部で記録され、負偏差はハドソン湾、アフリカ南部および北東アフリカ、インド、オーストラリア北部、南極大陸東部で観測されました。
多くの海域と海域で海面水温(SST)は引き続き異常に高くなりました。特に、海洋熱波に見舞われた北大西洋北東部の広い地域では、この月のSSTが過去最高を記録しました。地中海の大部分は例年よりかなり高温でした。2025年5月の南緯60度から北緯60度におけるSSTの平均は20.79℃で、この月の記録としては2番目に高い値となり、2024年5月の記録より0.14℃低くなりました。
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)