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1110. 効果的な気候政策

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1110. 効果的な気候政策

 

パリ協定の気候目標を達成するには、どんな気候政策が温室効果ガス排出削減に効果的かどうかの知識が求められます。
 

Science誌に公表された論文は、1988-2022年の期間に6大陸・41か国で実施された1500気候政策について、機械学習を用いて評価し、6億~18億トン相当の二酸化炭素削減に貢献した63の政策を同定しました。

論文は、63の気候政策の分析に基づき、以下の教訓を導き出しました。

気候政策は複数の政策の一部としてより効果的である:ほとんどの場合、政策手段が単独で実施されるのではなく、複数の政策の一部である場合、例えばカーボンプライシングと補助金を組み合わせる場合、気候政策の効果は大きくなります。

先進国と途上国では、気候変動政策のニーズが異なる:先進国では、カーボンプライシングが効果的な政策として際立っていますが、発展途上国では、規制が最も強力な政策です。

パリ協定の排出量ギャップは埋めることができる:効果的な気候政策の63の事例に焦点を当てると、パリ協定の目標を達成するための現在の排出量ギャップは26%-41%縮小され、大きな貢献をすることができます。

 

(参考文献)
Annika Stechemesser et al. ,Climate policies that achieved major emission reductions: Global evidence from two decades.Science385,884-892(2024). https://www.science.org/doi/full/10.1126/science.adl6547


(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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