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471. 世界への大豆生産の広まりと研究

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471. 世界への大豆生産の広まりと研究

2022年の節分の日は2月3日(木)です。節分といえば豆まきですが、大豆が多く使われることが多いようです。

大豆といえば、日本人にとって、納豆、豆腐、味噌、醤油、枝豆などの身近な食品ですが、加工食品以外にも食用油の原料のほか、タンパク質が豊富なことから家畜の飼料として利用されるなど、世界的に最も経済的に重要な作物の1つです。

大豆は20世紀初頭までは、東アジアに限られた主に食用の作物でした。しかし20世紀に入り油糧作物および飼料作物として世界に生産が広まり、20世紀後半には生産量が急拡大しました。世界の大豆の約3割が北米(アメリカ・カナダ)、5割以上が南米3か国(ブラジル・アルゼンチン・パラグアイ)で生産されています。

こうした大豆の生産地の拡大には、農業研究者らによる品種・栽培法の開発への努力があります。例えば、現在、世界最大の生産国の一つであるブラジルでは、温帯から亜熱帯・熱帯地域に適応した品種開発、土壌条件の克服、病害虫への対処法などの研究成果が、生産拡大に重要な役割を果たしました。 

国際農研も、長きに渡り海外の大豆生産に関わる研究を続けています。それらの大豆はどこか来るのでしょうか?日本の大豆の輸入の7割はアメリカですが、私たちが大豆を安定して入手するためには、入手先を増やすことと、これら主要な生産国での生産性を良くすることが必要になります。

現在、日本の大豆国内自給率は1割にも満たない状態であり、海外の大豆生産国の安定生産は国民生活に直結するとても重要な課題です。国際農研では、多収で加工に適する大豆新品種の開発に向けた育種素材の開発や、世界の大豆の半分以上が生産される南米諸国における病気に強い大豆の開発を通じて、日本および世界の食料安全保障への貢献を目指しています。


(参考文献)
Pick Up 230. 病気に強い大豆をつくる
https://www.jircas.go.jp/ja/program/program_d/blog/20210210

Pick Up 361. 大豆の大きさと形を制御するメリット 
https://www.jircas.go.jp/ja/program/proc/blog/20210616

(文責:食料プログラム 中島一雄、生物資源・利用領域 許 東河、山中 直樹、情報プログラム 飯山みゆき)

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